昨今の世代の読解力はここまで落ちている
そんな記事を見かけまして、興味深かったので記録としても残します。
記事抜粋
前著『AI vs.教科書が読めない子どもたち』に出てくる、悪名高き「アミラーゼ問題」に日本人大学院生は全員不正解。唯一正解したのが中国からの留学生だったというのです。
「アミラーゼ問題」とは以下のような問題です。
次の文を読みなさい。
アミラーゼという酵素はグルコースがつながってできたデンプンを分解するが、同じグルコースからできていても、形が違うセルロースは分解できない。
この文脈において、以下の文中の???にあてはまる最も適当なものを選択肢のうちから1つ選びなさい。
セルロースは(???)と形が違う。
(1)デンプン (2)アミラーゼ (3)グルコース (4)酵素
結論から言うと僕も間違えました。
みなさんはどう解釈しましたかね。ここで考えてみてください。
しかしこの文章は、当たり前ですがテストなので、読み取りにくいように構成されたものです。
文脈としてはヒドイものですね。
~は、~はの主語が複数内包される、普通なら悪い例とされるような文章です。
でも日本語の文体としては間違いではない。
では「アミラーゼ問題」の答えですが、
※答えは、(1)デンプン
いかがでしたでしょうかね。
僕の場合、文脈の落とし穴というか、ここが分かりにくくしている部分なんだな、という箇所を発見してそこで油断。
肝心の「セルロースは(???)と形が違う」の部分を読み違えた。
要するに「セルロースを分解できないないのは何か?」という答えを選んでしまった。
しかし間違いは間違い。
物書きの肩書を持つ身でありながら、僕も読解力の無い世代に入っているのか……、と落ち込みました。
しかし読解力が無い世代というのは、別に間違ったから足りていないという事ではないらしいです。
早とちったり、入試ではないからクイズ価格で真剣に取り組めなかったり、人それぞれなのでそこは大した問題ではない。
読解力の無い人間というのは正解を聞いても理解できない。
答えを見て間違っていたら「ああ~そうだー! 読み違えた!」となるなら読解力そのものに問題はないそうです。
読解力の無い人間は「え? 何が間違ってるんですか?」「これで合ってると思います」「それは誰が決めたんですか?」と理解しないのだそうです。
食い下がって、自分の回答を正しいものだと主張する。
確かにそういう人間いるいる。説明しても理解できない。
これはそういうものだったんですね。
僕らの業界は見る人に分かりやすく、というのを常に考えるものですから。
伝わらなかったのは伝え方が悪いというのが常でしたが。
なるほど。これは一概にそうは言えない。そういう時代になったようです。
読解力のない者は伝えやすくした所で理解できないわけだ。
しかし読解力が上がってたという時代になって、アミラーゼ問題のレベルで仕様書が上がってきたらそれはそれで恐怖ですけどね。
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