第4話 4月11日 部活紹介
しかし、今日はもう一つイベントが残されていた。それは、部活動紹介である。
今日から新入生の仮入部が始まる。その前に、体育館で簡単な部活動紹介があるのだ。
新入部員を獲得しようと運動部などは張り切って、すでにユニフォームに着替えている生徒たちの姿が見える。
私はというと、赴任した時に演劇部の顧問を任されることになった。
しかし、現在は演劇部には部長の
そんなこともあって、張り切って進入部員獲得に乗り出そうにも中山さんが一人で朗読をするくらいしか手がない。
そこで、私は自分も参加することにした。
最初は戸惑っていた中山さんだったが、私が声優志望だったことを伝えると、自分もそうだと言って参加を許可してくれた。
そして、私たちはロミオとジュリエットを簡単に演じることにした。
中山さんがロミオで、私がジュリエットだったが。
「おお、ロミオ! どうしてあなたはロミオなの!?」
とまあ、こんな感じである。新入生の爆笑は買ったが、これで入部希望者が来るのかは謎だ。
しかし、インパクトはあったらしい。見学者はかなりの人数に上っていた。ただ、あくまで見学者であって入部希望者ではなかったが。
見学者が来るたびに男女逆転劇を演じるのは正直辛かった。
結局、みんな見るのは楽しいが自分が演じるのはちょっと……ということで、初日は入部者は0であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます