第1016話 『レクイエム』 ディーリアス
前回のレコードの第1面に入っていたのが、この、ある意味異端の『レクイエム』
初演は、1922年3月23日。ロンドン。
ディーリアス先生は、特定の信仰をもたなかったらしいですが、既存の神様ではない、至高のなにかを自分の中に持っていたらしく、そういう意味では、ベートーベン先生の『第9交響曲』に通じるような理想があったのでしょう。
レクイエムといえば、『死者のためのミサ曲』というわけですが、ここでは、だから、カトリックのテキストなどは使いません。
旧約聖書、シェイクスピア、ニーチェ、あたりから抽出したものを、ディーリアス先生がまとめたようです。
副題は『戦争で散ったすべての若い芸術家の霊に捧げて』。
途中で、『ハレルヤ』『アッラー』と、同時に歌われます。
なんだか、挑発しているみたいな感じですが、ディーリアス先生の場合は、そういう意味ではなくて、敵味方、信仰、信念のいかんにかかわらず、戦争で亡くなったすべての若者を、悼んだと考えるべきでしょう。
それにしても、100年過ぎて、21世紀の今になって、また、真剣にこうした問題に直面しているのは、非常に残念です。
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