第993話 『ピアノ協奏曲第3番変ホ長調作品75』 チャイコフスキー


 でました。


 ものすごく、失礼な言い方をすれば、クラシック音楽界の、なぞ。オカルト的存在。


 しかし、チャイコフスキー先生が踏み込もうとした、新しい世界の、出口がなかった入口かもしれないです。


 非常にややこしく、分かりにくい成立事情がありますようで、それは、『うつうつ』の趣旨の範囲外であります。


 チャイコフスキー先生は、新しい交響曲を書こうとしたが、あるきっかけで、ピアノ協奏曲に切り替えた。


 まあ、そういうことは、ときたま、聞く話であります。


 しかし、この曲の場合、チャイコフスキー先生、第1楽章で、終わりにする決心をしたらしいのです。


 それも、ある話です。


 シューマン先生のピアノ協奏曲も、本来1楽章の作品でした。


 あとから、追加して、現在の形になりましたような。


 ものすごく、上手く行った例です。

 

 また、本来、楽章がひとつしかない、協奏曲作品も、ありますし。


 まあ、いろんな、それぞれ、こうなった、理由があるわけです。


 シューベルト先生の『未完成交響曲』には、第3楽章のスケッチがあり、なぜ止めたのかの真の理由は、やましんは、まだだれからも、聞いていません。


 あまり、ふだん聴かないですが、4楽章の交響曲として、再構築されたバージョンの録音もありました。


 チャイコフスキー先生の場合も、もし、もっと生きていらっしゃれば、この協奏曲、完成させたかもしれないです。


 で、これも、この先のスケッチが残っていて、タネーエフさまが、補筆して、完成させています。(作品79)


 さらに、チャイコ先生が最初に考えていた、交響曲『人生』というものも、(悪く言えば、にせ物ですが、)ご本人の死後、再構築され、『交響曲第7番』としてこの世に現れております。


 なので、この協奏曲は、第1楽章だけ考えれば良いのかもしれません。


 でも、せっかく、造られたなら、完成版も聴いてはみたいな。


 それ、あります。


 いまは、どうか調べておりませんが、やましんの手元にあるのは、アンドレイ・ホテプさまのソロ、指揮は、ご存知、フェドセーエフさまによる録音があります。(コッホシュワン  3-6489-2)


 ただし、聴くかどうかは?


 なんて、まあ、興味のあるかたは、きいてみてください。


 タネーエフ先生は、もちろん、大変な実力者でありますから、きっちり、カッコ良く、まとまっております。


 最後は、多少、チャイコフスキー先生の世界からは、離れたかもしれない……


 第1楽章では、たしかに、第1番、第2番に比べて、ポピュラリティーは足りないかとおもいますが、なんだか、チャイコフスキー先生、新しい世界を必死に模索していたような気がいたします。


 だから、うつうつ。


 なお、このCDには、チャイコフスキー先生の肉声といわれる録音が入っています。


 しろとが、よけいなこと、申しました。




・・・・・・・・・・ うつ  😧 うつ ・・・・・・・・・・

 


 

 


  

 


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