第981話 『パガテル 作品33』 ベートーヴェン


 計画的に作られた作品集ではなくて、あとから適当にまとめたようですが、聴いてるがわからは、バラバラというイメージにはならないようです。


 7曲が収まっております。


 ピアニストの方からは、様々な御見識が出ると思いますが、やましんは、あくまで、『うつうつ』的観点からのお話です。


 1曲目は、可愛らしい主題が素敵。


 そこに、ちょっと、狩りの動機みたいなモティーフが絡むのが面白いです。中間部で短調がちら、と、覗くのが、とても、もふもふ、かわゆい。うつうつっぽい。


 2曲目は、ワンコが跳び跳ねるような音形がかわいいのですが、突然、哀愁のある音楽が交代で出現するのが、なかなか、意表を突かれる感じです。後半部は、ちょっとした変奏になっています。


 3曲目は、緩やかな、なだらかな、お花畑でうつうつしている感じがなかなか素晴らしい。


 これなんかは、もう、ロマン派的な小品という感じの、微妙な色づけがなされております。


 4曲目、主題がどこかなあ、と、探すような感じで、なにかを、後ろに隠しているらしき、不思議感があります。中間部では、それが、さらに神秘的なくらいになりますが、すぐ、元に戻ります。


 5曲目、ピアノの練習、みたいな趣がありますが、これも、中間部で、さらにちょっと、びっくりさせます。面白い音楽です。いたずらされてる気もします。


 6つ目、静かな趣ですが、ちら、と、微妙に陰ってみたりもします。意外に深いところを、さらっと垣間見せる感じもあり。そういうのは、シューベルト先生に通じるような雰囲気も。そういうのは、うつうつ。


 最後の7つ目には、なにか企んでるような雰囲気があり、きみ、ぼくのピアノ・ソナタとか、弾いてみない? と、お誘いがあるような。


 やましんは、弾けません。残念。


1802年の作曲、1803年出版、みたいです。


 やましんが聴いているのは、ダニエル・ブルメンタールさまの録音。(CALIOPE CAL 9205) 素敵。




・・・・・・・・・・ うつ 🥩 うつ ・・・・・・・・・・


 

 


 


 

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