第930話 『バスーンとチェンバロ(またはピアノ)のための協奏曲作品40のC』 マルッティネン


 せっかくなので、もうひとつ、マルッティネン先生の作品はいかが?


 こちらは、かつて、『フィンランド作曲家個展』と銘打たれたCDシリーズの中に入っていた作品です。


 日本語の解説文がついている、ファンにはたまらない宝物であります。


 輸入盤もありましたので、そちらには、当然と言いますか、日本語の解説書はありません。


 手元のカタログによると、このシリーズは、1997年からの物だったようです。


 ベルイマンさま、コッコネンさま、サッリネンさま、マデトヤさま、クラミさま、ラウタヴァーラさま、アーレ・メリカントさま(息子さんの方ですね。)、エングルンドさま、と、日本盤がでていたようですが、あら、マルッティネン先生いないじゃん。


 なのですが、これは、さらに追加が出たためでしょう。


 なんせ、この録音自体が、1997年だったようですから、最新録音だったんですねぇ。


 追加分のぱんふ、は、手元には、ありません。


 ま、そこらあたりは、置いといて、こちらの作品は、最初は、1971年に作曲され、1983年から、84年に改訂されたとのことです。


 みっつの部分から成ります。


 マルッティネン先生、1983年あたりには、すでに、新古典派に移行していたようです。


 フィンランドでの、12音技法によるような音楽が導入されたのは、1950年代に入ってからだったようであります。


 しかし、その時代はあまり、長続きはしなかったようです。


 多くの作曲家さまが、調性に回帰するような動きになったようですが、それは、各人さま、さまざまななんだとは、思います。


 このバスーン・ソロの作品が、改定前とあとがどう違うのかなどは、やましんのあたりでは、わかりません。


 そういうのは、専門にお勉強できる場所に入らないと、なかなか、しろとには、わからないです。


 この曲、第2部、が一番モダンで、神秘的でもあります。


 第3部は、わりに、旋律的に動きますし、最後には、はっきり、これは、長調だよなあ、と思わせて、しっかりと終結してくれるのは、ある意味、安心感とか、やれやれ、よかったね。という、感じにさせてくれます。


 専門家の方の感じ方は、もっと違うのかもしれませんが、無調の音楽は、じぶんが、どこにいるのさあ!と、迷子になりやすい。


 ま、もっとも、初演で大混乱したなんてエピソードをときに、聞くこともありまして、専門家だから、一発で、すべて、完璧とはゆかないらしい、のは、モダン音楽のライブの楽しいところです。


 でも、どうなっても、はじめて聞く曲だと、聞いてる方は、現代音楽は、なおさら、わからないだけに、余計に、楽しいわけです。(なんだ、そりゃ。)


 最近は、ライブにも出て行かない(行けない)ですしね。


 CDは、たぶん、完璧につくりこまれるので、そこは、ある種のお楽しみはないかな。


 でも、この作品は、混乱するタイプの作品ではありません。


 解説書によると、20世紀、バスーン音楽の最高峰作品とのこと。


 なお、管弦楽バージョンもあるそうですが、そちらは、聴いておりません。




・・・・・・・・・・ うつ  😵🌀  うつ ・・・・・・・・・・


 

 


 


 

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