第892話 『交響曲第2番』 アイヴズ
20年くらい前には、歯がたたなかった音楽です。
久しぶりに聴いてみれば、これは、まあ、よい音楽ではありませんか。
たぶん、アイヴズさま(1874~1954)の音楽としては、親しみやすい作品なんだろうなあ、とは、思いました。
なんだか、懐かしい雰囲気の音楽が、あたまから最後近くまで、ずっと続いていま
して、なかなか、じゅわじゅわではないですかあ!
と、そのまま、終わらないのが、アイヴズさまなのか?
最後は、かなり・・・・・・・・・
聞いたことがあるような旋律も現れたりしますが、手元の『交響曲読本』(音楽之友社 1995年)によれば、22曲のアメリカの音楽が引用されているとか。
作曲は、1900年~1902年にかけてで、改訂が完了したのは、1909年だったようです。
でも、初演は、1951年2月22日、バーンスタインさまの指揮で行われたんだそうです。
それでも、ご本人が、ご健在の内に初演されたのは、良い事です。
アイヴズ先生は、本格的な音楽教育を受けたのに、プロの音楽家を選ばず、企業に就職し、保険会社の副社長にまで昇った方として知られます。
作曲は、その多忙な時間の合間にやっていたらしい。
まあ、そんなことができたなんて、うらやましいではないですかあ。
北欧スウェーデンには、特許庁で公務員をしながら、あいまに作曲活動をした、ア
ッテベリさま(1887~1974)があります。
その、人気作になった『交響曲第6番』は、米国のコンクールに応募して優勝したという、曰くがある作品。
おおかた、同じ時代に生きたおふたりですが、作風はあくまでロマン的なアッテベリさまに対して、まったく独自なモダニズムのアイヴズさまと、対照的なようでもあり、でも、自分の信じる道を、批判されても、無視されても、ひたすら進んだところなんか、あい通ずるところがあるような。
結局は、最終的には、中身の問題なのでありましょうが、才能と実行力とチャンスがうあまいぐあいにかみ合ったところは、どっちにしても、うらやましいかしら。
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