第794話 『無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ』 J.S.バッハ

 

 あまりにも、神聖な作品とされるため、やましんごときは、さわることが許されないという雰囲気さえある、クラシック音楽の聖殿。


 というのは、まあ、イメージなので、いまは、いくらかのお代を支払えば、たくさん、CDがございます。


 ソナタとパルティータ、なにが違う?


 といえば、そこらあたりは、うつうつの、守備範囲外です。


 ま、この場合は、『教会ソナタ(ソナタ・ダ・キエザ)』と呼ばれる書き方の伝統にそったもので、緩ー急ー緩ー急、という形をとります。イタリアから出てきたようです。

 

 一方で、舞曲主体の、どちらかといえば、より遊び心があるのが、『室内ソナタ』と呼ばれたようですが、とくに、教会で演奏するためとか、そういういみではありません、とのこと。


 また、パルティータは、舞曲主体の、組曲という感じで、楽章の数がちょっと多目になりまして、フランス出の、管弦楽組曲みたいな独奏曲でありましょう。


 大バッハ先生(1685~1750)、30歳代の作品と見られる、双方3曲ずつ、計6曲で成り立ちます。


 重音奏法を多用しており、演奏は、非常に難しい。


 また、テクニックだけではない、高い、精神性が多量に含まれていると見なされるので、演奏家さまには、やりがいがあり、また、厳しく評価されやすい難題。(ライブで聞くと、その緊張感がたまりません。)


 ときに、楽譜上では、音をよっつ同時に弾くようにかかれていたりするのだとか。


 最近の見解では、昔も、いっぺんに出すのではなく、ぱらぱら〰️〰️〰️と、アルペジオ的に弾いていたにちがいないとされますが、かつて、あの、シュバイツァー博士が、そりゃ、いっぺんに出すべきだと考えて、考案したのが、『カーブド・ボウ(バッハ弓)』という、ものすごい弓。


 現代楽器で、いっぺんに重音をだせるようになっていると申します。


 一部で、新しい音楽の開発に逆利用されたりもすりようですが、先ほどのような見解が主流なので、歴史の中に埋もれた感じです。


 しかし、やましんが、いま、聞いているのは、その、バッハ弓を用いた、ルドルフ・ゲーラーさまのCDです。(アルテ・ノヴァ 74321 67501 2)


 ときどき、どじゃーん、という、豪快な音が来ます。


 全6曲、すべてが、ちょっと高尚な雰囲気の癒し度をもたらしてくださる、じつに、ありがたい作品であります。


 とくに、パルティータ第2番の最後に置かれた長大な、『シャコンヌ』(変奏曲と考えてよいのだろうと……)は、大バッハさまの作品のなかでも、際立つ傑作として名高いです。


 


 ・・・・・・・・・うつ  😱 うつ・・・・・・・・・・

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