第649話 『ピアノ四重奏曲第1番ハ短調作品15』 フォ(ー)レ
1879年に作曲され、翌年2月14日に初演。
第1楽章は、あたまから、どかっと、主題が現れます。
わりと、ごそっと始まる感じです。
ちょっと、エスニックで、絵画ですると、ギュスターブ・モローさま(1826~1898)の、夜の雰囲気の絵から、危険性をやや、薄くしたような………(個人の感想です)
日本人には、ウケる感じのする、音階です。
第2楽章は、細かく動き回るお忙しい音楽。
なんと言っても、じゅわじゅわな、うつうつ音楽は、第3楽章です。
まあ、なんという、つかみどころのない、美しい音楽でありましょう。(称賛しているのです。)
ふかーい、ハ短調ではじまり、中間どころで、わからないくらい、暗めの長調が入ってくるのですが、半音階ぎみに動くので、やましんの鈍い感性ではかなりあいまいに聞こえます。
それが、良い。
なかなか、癒し度高い。(個人差あります。)
ピアノの細かい音がつらなるあたりは、まあ、フォーレ先生にして、のみ、書けるものでありましょう。
どこを、さ迷うのか、どこに行くのか、そもそも、これは、何なのか。
永遠にわからない中で、終わります。
最終第4楽章は、駆け上がってゆく主題に手を引っ張られてゆくと、なんだか、たいへんよい加減の、お歌を聞かせていただけます。
各楽器が、和やかにおうたを歌い交わす背後では、駆け上がってゆくモティーフが、なんだか、深いところで、穏やかではない何かを暗示しますが、それが、楽しいことなのか、嵐の前の静けさなのかは、わからないなあ。
独特の雰囲気を醸し出す、フォーレ先生のまだ、若い時期の傑作。
・・・・・・・・うつ 👸 うつ・・・・・・・・・・・・・・・・
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます