第563話 『チェロとピアノのための1楽章ソナタ作品3』 諸井三郎
初演では、『チェロソナタ第3番』とされていたのだそうです。
諸井三郎先生(1903~1977)と申しますと、むかし、LPで、『交響曲第3番』だったと思うのですが、聞かせていただまして、かなり、ブルックナー先生からの影響があるかなあ、と、思ったような記憶がございます。
作曲は、1929年から翌年にかけてとのこと。
やましんは、まだいないけど、両親が頑張っていた時代であります。
諸井三郎さまも、まだ、お若い時代で、独学で作曲なさっていたのだとか。
それで、これが書けたのは、びっくりです。
冒頭のどわっとくる主題あたりは、いかにも、日本風な面持ちがあるものの、あえて、言いますと、北欧民族主義音楽に通じるものがありまして、それは、いわゆるクラシック音楽の世界で、ヨーロッパ中心から、立ち後れたような状態から、なんとか、あたらしい、自分たちの音楽世界を立ち上げようとしていた、共通性みたいなもの、で、それは、むしろ、べつに、とくに日本風なわけではない、たいへん思索的、哲学的、瞑想的な、中間部に、より強く感じるように、やましんは、思います。(勝手な、根拠はない、感覚です。)
もう少し、さらに、あえて、いえば、単に日本風だけなら、クラシック音楽の範疇でなくともよいわけです。
第3楽章は、コダーイ先生や、バルトーク先生にも、やや、近いところがあるように、思いますし、いくらか、『現代音楽』に接近しているような。
当時の国内で、こうした作品がでてきたのも、すごいことだったと、思います。
再演されたのは、1977年だったのだそうで、作曲者さまはご健在でしたが、まもなく、亡くなってしまわれたとのこと。
なお、やましんが、学生時代に、新作の初演に接したことがある、諸井誠さまは、ご子息。
渋沢栄一さまや、尾高久忠さまとは、縁戚関係があるのだそうです。
なにかと、有名人のご親戚には、有名人が多くいらっしゃいますことがあるようですね。
でも、一匹おおかみ(ひつじでもいい)のかたも、多くいらっしゃいますでしょうから、親戚に有名人がいなくても、祖先がすごくなくとも、東大とか、出てなくても(入ってなくても)、ひけめなんか、感じなくて良いですね。きっとね。
・・・・・・・うつ 🐏 🐏 🐏 うつ・・・・・・・・
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