第561話 『テンペスト 作品109』 シベリウス

 しべ先生晩年(1865~1957 これは、1925年の作品ですが、1957年まで、長生きされたので、まだまだ、人生はたくさん残っていましたが、新作が出されていた期間としては、最晩年。)の大作。


 組曲バージョンもありますが、可能なら、全曲を聞いていただいたほうが、より、楽しいです。


 第一に、全曲バージョンには、お歌が入るのです。


 これが、なかなか、魅力的なのです。


 わりと有名な、『カリバンのうた』にも、実際に、お歌が付いていたことがわかります。


 ナンバーだけでみると、1番から34番までありまして、けっこう大部な内容です。


 しかも、依頼があったのは、1925年の5月で、9月1日までに、スコアが欲しいと言われたらしく、そりゃ、大変だ。


 結局、初演は1926年3月16日になったとのこと。


 組曲バージョンは、1927年に、まとめられていますが、1929年に、出版される前に、『カノン』に手を加えたようであります。


 で、やはり、『テンペスト(嵐)』でありますから、冒頭の『序曲』が、まず、注目でありまして、ここには、『タピオラ』作品112(1925年)の一部分と、共通する語法が感じられます。


 『タピオラ』は、『交響詩』とは、言われながらも、もし、シベリウス先生が、『交響曲』と名付けていたら、それこそ、幻の『交響曲第8番』になっていても不思議ではない作品です。


 実際『交響曲第7番』は、当初、交響曲ではなかった可能性もあったようですから、その差はまったくない気がいたします。


 しかし、『テンペスト』にあってみれば、確かに、嵐の音楽に聞こえるのでありまして、作曲家様と申しますかたは、すごいものです。


 『タピオラ』と『テンペスト』以降、作曲はしていたのでありますが、大作は出てこなくなり、『交響曲第8番』は、世界中の注目のなか、ついに、この世には現れませんでした。


 ただ、最近の、研究者さまの、お話しからしますと、一旦完成した可能性はかなり高いらしいものの、廃棄されたようであります。


 断片だけでも、出ないかしら、と、やましんみたいな、しろとは、長らく、期待しておりましたが、どうやら、みごとに、消してしまわれたようです。


 ま、まったく、あり得ないとは、だれも、言えないのでありましょうけれども、永遠のなかに、消え去ったと、みるべきようです。


 あ、例によって、お話がよそに、ゆきました。


 ときに、34番の、『コルテージュ』には、ちょっと、若い時期の響きの名残が、一瞬出てくるようなところがあって、いやあ、懐かしいなあ。と、思います。


 やましんは、思い出だけに、喜びや、怒りや、悲しみを見いだして、生きてる感じになってますね〰️〰️〰️〰️〰️。


 




・・・・・・・・うつ  🌊 🌊 🌊 うつ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


 


  

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