第544話 『ヴァイオリン・ソナタ第1番イ長調』 フォ(ー)レ

 ヘイノ・エッレルさまは、準備が整わないので、先にフォ(ー)レ先生を。


 ヴァイオリン・ソナタを2曲残したフォ(ー)レ先生でありますが、その間は、40年以上開いておりまして、人間には、長い年月です。


 新入社員で入って、定年するくらいの、間隔なのでありますから。


 こちらは、1876年の作品であります。


 たいへん、美しい音楽であります。


 4楽章形式という、ちょっと、大きめな形ですが、これは、ベートーベン先生にもあったことで、とくに、異例ではありません。


 今聞くと、たいへん、ロマンチックな音楽で、美しい旋律に溢れる名作ですが、当時は、これでも、新し過ぎて、必ずしも全面的に受け入れられたわけでもなかったようです。


 世の中、あまり、押し並べては言えないですが、アカデミックな世界も、芸術の世界も、すぐ人気が欲しければ、わりと、保守的にならざるを得ないし、革新派も、力を得たら、やがては、保守的になることが普通であります。


 新陳代謝であります。


 だいたいは、権力握ると、保守的になるものです。


 フランク先生の、ヴァイオリン・ソナタが現れたのは、1886年で、10年後であります。


 サン=サーンス先生は、このフォ(ー)レさまの作品を、高く評価したようでありまして、1871年には、この3人をなど中心に、『フランス国民音楽協会』が設立されております。


 この背景には、普仏戦争(1870~1871年)があり、ナショナリズムの高揚があったようですが、後に、路線対立で(よくあるような………)もめたようでありますが、『うつうつ』は、あまり、そういう、ごたごたには、接近しないことにしております。



・・・・・・・うつ ⚔️ うつ・・・・・・・・・・・・・・・・・



 


 

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