第494話 『6つのバガテル作品126』 ベートーヴェン

 作品番号に注目。


 作品125は、ご存じのとおり、『交響曲第9番』です。


 作品127は、『弦楽四重奏第12番』です。


 後期の巨大な弦楽四重奏曲や、最後の交響曲にはさまれたピアノの小品集です。


 『バガテル』と申します言葉は、『まあ、ちょっとした曲』、的な意味合いのようで、この作品集も、長くて4分半くらいです。


 すでに、大仕事をたくさん為し遂げ、あと、もう、ひと押しか!


 と、ベートーヴェン先生が独り言をつぶやいたという感じかな。


 後期の、透き通った、大ピアノソナタの空気が、ちらっと感じられたり、ほんのり、ワインに浸ってみたり…………


 やましんの好みからいたしますと、やはり、『第4番』《プレスト》が、まずは、気になります。


 これは、実際、ソナタの一楽章になってもよいくらいの音楽です。


 いくらか、不気味な、でも、強い意思のある音楽の間には、少し安らぎもあります。


 終わり方が、ちょっと不可思議で、あきらかに、次のなんだか、奥深い曲につなげています。


 そのあたりからも、この作品集は、6曲繋げて、演奏し、また、聞かせていただくのが、筋のようです。


 楽譜の冒頭にも、『Ciclus』と書き込んであるらしきことも、バラ売りじゃなくて、セット販売ですよ、と、おっしゃってるような。


 1823年から、24年に掛けてかかれたとのことです。


 1824年には、すったもんだの末、第9交響曲を初演したのは良かったけど、さっぱり、収益は上がらず。


 1825年からは、体調の不調が強くなり、静養したり、手術したりになります。


 それでも、弦楽四重奏作品130の初演。


 難しすぎて、失敗。


 おいごさんのカールさんが、自殺未遂。


 ちょっと体調回復、でも、すぐ悪化と、栄光と苦悩のなかで、最後(1827年)まで闘い続けました。


 そここそが、ベートーヴェン先生なんですねぇ。


 やましんには、真似できないなあ。



 小品だけど、なんだか、かなり、哲学的な感じな作品集です。




・・・・・・・・うつ 😞🌀 😕 😞🌀 うつ・・・・・・・・・・・・・・・・



 


 

 

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