第430話 『さすらいびと幻想曲 D760』 シューベルト
ずっと、とっておいた、『うつうつ』の最高傑作のひとつ。
癒し度、きわめて、高し。(個人差かなりあり。『うきうき』と感じる方が、あるかも。)
1822年の出版。
演奏が難しく、シューベルト先生ご自身は、弾きこなせなくて、『悪魔にでも弾かせろ❗』と、自分をなじった、なんて伝わるのが、有名なお話し。
歌曲『さすらいびと』を、ねたに使っていますから、変奏曲みたいな雰囲気がありますが、実際は4楽章構成の、ピアノソナタみたいな形をしている、凝った作品です。
ピアニストさまには、ストレート、違った、ストレスがかかる作品かも。
もっとも、すっと弾ける方には、まったく、簡単なのかも。
むかし、とある、大フルーティストさまのリサイタルが、あまりこうした、世界的大物の演奏会はやらない小さな町で、さらに、どうやら、あまり、クラシック音楽の知識はないのかもしれない、アナのかたが(すごく 美しいかた。)、『どんなところが、難しいですか?』とか、聞いてしまいまして、『いや、難しいと思ったことはないです。』と、言われてしまったことがありますが、ま、そんなものです。(もう少し、サービス回答してさしあげても良かったかもしれませんが、聴衆は、駆けつけた地元プロの先生方も多かったし、あっさり、本心をいわれたのでしょう。)
まあ、実際に、なんで、こうも、簡単に演奏できるんだろ?
と、思うわけですが、そこが、プロのなかの頂点にあるかた。
演奏自体は、難しいとは、思わないし、実際に、難しくも、ないのでしょう。
でも、音楽は、そこから始まるのでありまして、批評家さまからは、ときに、『うまいだけで、内容が、ないよう。』なんて、言われてしまうこともある、恐ろしい世界なのです。
しかし、ここは、『うつうつ』でございますから、そういう、視点はございません。
第2楽章の、『アダージョ』など、もう、泣けてしまいます。
ここで、『さすらいびと』本体の姿があらわれるのですが、これが、素晴らしい。
な、なんという、美しくも、うつうつな。
そこ以外も、シューベルト先生ならではの、癒しが満載。
若き日を、ふと、顧み、ああ、時のたつのは早いものよ、と、いまも、ひたすらさすらう、やましんで、あります。はい。
・・・・・・・うつ 🚶♂️ 🌖 🚶♂️ うつ・・・・・・・・・・・・・・・・・
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