第381話 『アンダンテ・フェスティヴォ』 シベリウス
シベリウス先生の作品中でも、ちょっと、特別扱いされる作品。
1939年1月1日。
73歳のしべ先生は、アメリカのラジオ放送に、出演し、自作の指揮をなさいました。
それが、この作品です。
本来は、ある、工場の依頼で書かれた、弦楽四重奏のための作品だたのですが、この際、弦楽合奏曲に編曲(最後にティンパニが入る。)したのです。
この放送は、録音が録られていて、LPレコードやCDにもなっていたのです。
やましんも、10代から、それを聞いておりました。
これが、現在知られている、唯一の、しべ先生の自作自演録音です。
ところが、20世紀も末になって、実は、この録音は、放送局の担当さんが、ほかの録音に、間違ってしべ先生指揮のラベルを張ってしまったのだと言うことが判明したのです。
それは、フィンランドの音楽雑誌が付録に付けたCDの演奏が、流通しているのと全く違う!
と、気が付いた方がいたことから、起ったようです。
しかし、調べてみたら、ちゃんとわかるところがすごい。
しかも、正しい原盤も残っていた!
そこで、1995年に、正しいCDが一般発売されたのです。
現在でも、中古のLPやCDにも、訂正前のものが残っていると思いますので、注意が必要。
非常に、深遠で不可思議な音楽です。
大きな動きはなく、最初から最後まで、ほぼ淡々と歌われてゆきます。
厳粛な音楽と言うべきです。
いったい、25周年記念にとして頼んだ工場の方が、どう感じたのか?
非常に、興味深いです。
これは、内緒のお話ですが、放送のアナウンスまで入ってる、もしかしたら、正規じゃないCDも、出たことがあります。
でも、いまは、ちゃんと正規盤CDがあるので、よかったよかった。
あすは、1月1日。
この放送から、81年めのお正月です。
なんだか、しんみりと、聴けますよお。
これにて、本年中は、おしまい。
やっぱ、しべ先生で、終わらせたかったし。
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