第318話 『チェロ協奏曲』 ディ-リアス
ディーリアス先生(1862~1934)、おひさしぶりです!
イギリスの作曲家とはいえ、長くフランスに滞在して活動していたディ-リアス先生ですが、その音楽は独特のもので、誰にもまねができないという感じ。
この協奏曲は、1921年に完成された傑作。
エルガー先生の、名高い『チェロ協奏曲』は、1919年の作品なので、ご近所で作曲されたものでありまして、しかも、お二人は、同じ年に天国に行かれました。
まったく違う作風に思えるかもしれませんが、エルガー先生の曲から、大きな音がする部分をカットしたとしたら、あら不思議。
なんだか、意外と近い関係にあるんじゃないかと思ったりもいたします。
これは、欧米の方は、中国と日本の区別がつきにくいという、そのくらいの差かもしれませんけれど。
それにしれも、全体は5つの楽章からなると言われても、どこで切れてるんだか、デパトで売ってる高級卵焼きのように、わからない。
楽譜を見て、よく確認しないと、なかなか判別しがたい感じであります。
ディ-リアス先生の作風からして、あまりはっきりした旋律の形というものはみあたらず、断片的な、あるいは、逆に、全体がひとつなのか、どっちかという(どっちなんだ!)趣でありまして、爽やかで孤独な風が吹き渡り、鳥たちが人とは関係なく啼き渡り、聞き手は、ただ一人でこの風景を聞くのです。
同じ、自然の存在を深く描いたシベリウス先生の音楽には、聞き手の姿さえもないのですが、ディリ先生には、どこか、聞き手の主観というものが、存在している感じがいたします。(やましんの主観ですから。ちなみに、イギリスの方は、母国以外の、シベ先生の強力なサポーター。あと、アメリカと、なぜか、日本。)
いずれおとらぬ、『うつうつ』音楽ですが、ディリ先生の方が、いくらか温かみとか、明るくおだやかな光、というものが感じられます。
あまり、表に出て来ない、やや隠れた名作ですが、癒し効果もなかなかのものがある(ちょと、人を(が)選ぶかも。個人差あります。)傑作。
やはり、ジャクリーヌ・デュ・プレさまの録音が、なんだか、とってもいいです。(他は、聞いたことがないし。おまけに、やましんが聞くのはLPです。CD持ってない。チェロとか、弦楽器はアナログ・レコードがよい! フルートも。は、偏見(偏聴)かな?)
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