第304話 『ヴィラネル』 デラックワ
『ヴィラネル』といいますと、ベルリオーズさまのお歌が割と有名(『夏の夜』の第1曲)です。
でも、こちらも、その筋では(何の筋?・・・声楽の筋です。)かなり有名なようです。
『ヴィラネル』そのものは、もともと文学(詩)の分野の言葉なんだと思いますが、これは、フリードリッヒ・ヴァン・デル・エルストというお方が書いた詩なんだそうです。
窓辺かどこかで夢想している(たぶん)詩人さんが、空を行く、つばめさんに想いを乗せて、自分もはるかなかなたに飛んでゆくのを夢見ているお姿。
まあ、かなり、ロマンティックな感じです。
『あのやまのむこうには、なにがあるだ?』
『やまがあるだ。』
『そのむこうには、なにがあるだ?』
『またまた、やまがあるだ。』
『その、むこうには、なにがあるだ?』
『またまたまたやまがあるだ。ずーっとむこうまで、ずーっとやまがあるだ。』
『*********????』
まあ、そんな感じもあるかな。
なんとも、なつかしい旋律でございます。
どこかで聞いたような、雰囲気がある、つまり、ず~~~~っと、むかしまで、記憶の道を辿りたくなるような音楽なのです。
作曲したのは、エヴァ・デラックワさま。
ベルギー出身の女性作曲家さん(1856~1930)なのですが、割と最近の方にしては、あまり情報が見つからない。
この1曲でもって、知られている状況のようです。
1曲あれば、大したもんです。
あまく、少し切なく、懐かしい、優雅で、優しい(歌うのに易しいのではない!)お歌。
街の巷で(言い方マズイかな?)、『こんにちは~~!』と、向こうから会いに来てくれる可能性は、あまり高くはないので、気になる方は、会いに行きましょう。(CDは出ています。ナタリー・デセイさまのおうたとか(ERTO)、ドロシー・ドロウさまのもいい(BIS)。(前者はオケ伴、後者はピアノ伴。)ネットを見れば、リサイタルなんかでは、わりあい、ちょくちょく出てるみたい。)
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