第207話 『弦楽五重奏曲ホ長調』 ボッケリーニ

 これこそ、あの名高い『ボッケリーニのメヌエット』を擁する元曲であります。


 作品13の5。


 ご本人の記録では、作品11の5だそうです。


 G番号は、275番(20世紀に、ジェラールさまにより付けられた作品整理番号)。


 4楽章形式の安定した作品。


 全体的に高い水準の音楽ですが、確かに、第3楽章だけは、あまりにも飛び抜けて印象的な感じは、正直あります。


 ところが、1775年に出版されて以来、全く有名にはならなかったらしいです。


 それが、100年近くたち、1870年台になって、突然パリで有名になったとか。


 不思議な作品です。


 書かれた年代から思いますに、第4楽章などは、すでに長調と短調を微妙に取り混ぜた、ロマン派的な感じさえする新鮮さがあります。


 それは、ニ短調G.280の冒頭なんかもそうです。


 ただ、なんとなく、ややテンションが盛り上がらない同じフレーズの繰り返しが、やたらもったいなかったりもします。


 スペインで活躍したボッケリーニ先生(1743~1805)。


 作曲家にして、チェロの名人。 


 伸びやかで、なかなか、奥の深い音楽を聴かせるだけに、今一つ、巷の評価が上がらないのは、あまりにも、それこそ、もったいないです。


 もっと聴いてみるべき作曲家さんでありましょう。


 やましんを、しっかり、じゅわじゅわしてもくださいますし!



 ・・・・うつ 🕺 💃 うつ ・・・・

 




 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る