第84話 『管楽セレナード』 ドヴォルザーク
ドヴォ先生には、『弦楽セレナード』と『管楽セレナード』と、ふたつのセレナードがあります。
まあ、兄弟ですが、前者は1875年、後者は1878年生まれ。
やましんは、中学生時代にこのセレナードニ短調(管楽セレナードのこと)を聞き、衝撃を受けました。
しかし、誰が作った何の曲なのかがわからないままになり、むなしく時間が過ぎ去ったのであります。(おおげさな!)
この、正体が分かったのがいつだったのかは、覚えておりません。
この世に、CDなるものが出現した当時、やましんはすでに、いっぱしのダメ社会人でしたが、最初に買ったCDは、ハインリッヒ・シュッツ先生の『マタイ受難曲』(大バッハ先生の100年ほど前に創られた傑作。これが当時、お店で一番安かったから買ったまででしたけれども。)で、二枚目が、ロッシーニ先生の『スターバトマーテル』(当時合唱団で練習していたので・・・)。そうして3枚目になったのが、この2曲のセレナードを、サー・ネヴィル・マリナーさまが指揮したCDでした。
当時は、まだCDといふものは、かなりの高級品で、若いサラリーマンが、おいそれと日常的に買えるものではありませんでした。
なんせ、このCDも、4,000円という高額商品でした。
LPレコードならば、廉価版であれば、3枚は買えるお値段です。
まして、当時の1万円札は、まだ巨大なものだったように思います。
そのくせ、数は少ない。
ある、心理学の先生から教わったことに、『相手の経済状態を見る参考に、紙に1万円札の大きさを任意に書てもらうといい。』、というのがありました。
現在は通用しません。
今の1万円札は、本当に小さくなって、少し可哀そうですが、やましんにとっては、あいかわらず巨大な存在です。
それは、まあ、ともかくも、この不思議な音楽は、いかにもいい音楽です。
ちょっと、出だしは、トルコ方面のマーチのような雰囲気もありますが、この最高の、『ぽこぽこ感』がたまりません。(管楽合奏と言うのは、基本的に、『ぽこぽこ』、するのです。)
一方、『弦楽セレナード ホ長調』の方は、チャイコ先生の曲と並ぶ、このジャンルの傑作です。
ただ、やましんは、『ぽこぽこ』のほうが、好きです。
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