第65話 『ルーマニア狂詩曲第2番』 エネスコ

 ルーマニアが生んだオールマイティーな天才。(1881~1955)


 作曲家であり、20世紀最高のヴァイオリニストの一人、ピアニスト、指揮者、教師。

 

 すぐ最近まで生きていた(やましんからみて・・・)方なので、本人による録音もあり、巨大な実体感がある超大物。


 大きな交響曲が3曲。

 

 『ルーマニア狂詩曲』は2曲。


 有名なのは、『第1番』のほうでしょうけれど、やましんは、こっちの方が大好き。


 あまり大きな音をださず、ヨーロッパ風に洗練された、なだらかで美しくも懐かしい旋律を中心に据え、そこに、いささか微妙な音程も含んだ民族音楽調の調べをさしはさむ巧妙な構造。


 いやあ~~、じゅわーっときます。 


 一般民衆にも、中央ヨーロッパ方向の芸術音楽に素養のある人にも、どっちにもアピールできるように、うまく出来ている感じ。


 作曲は1902年。


 ときに、フィンランドではシベ先生が『第2交響曲』を発表し、大きく伸びていた時期。

 

 デンマークでは、シベ先生と同じ歳のニルセン先生が『第2交響曲』を書いた時期。


 ハンガリーのバルトーク先生は、1903年の交響詩『コシュート』で、新しい音楽ののろしを打ち上げる直前。


 欧州のあっちこっちで、民族の大天才が生まれていたわけですね。


 八甲田山の遭難はこの年。


 ライト兄弟の飛行機が飛んだのは1903年。

 

 日露戦争が1904年に勃発。


 戦争の時代が始まっておりました。


 それにしても、年表を見ておりますと、有史時代なんて、ちょっぴりなんです。


 






 





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