第37話 『ピアノ協奏曲第4番』 ベートーヴェン

「きみこそ、探し求めていたひとだ!」

「あなたこそ、ぼくの永遠の天使!」


 こうした言葉は、多用するものではありません。

「この曲こそ、ぼくの癒しの天使です!」


 と言いながら、37曲め。


 いったい、どこまでゆくの?


 「いやあ、きりがないですかなあ・・・・・」


 というのが、たぶん、ぼくの回答。


 まあ、それほど、世に名曲というものは、数知れずあるのでしょうし、まだお目にかかったこともない曲も、あまたあるのでしょう。


 べー先生のピアノ協奏曲については『4番派』と『5番派』、さらには、『3番派』『1・2番派』また、『中間派』というものがありそうです。


 しかし、大体のところ『3番』が大関で、『4番』『5番』が両横綱というところについては、大方の同意があるんじゃないかと・・・。(勝手な想像です)


 どちらの横綱も、べー先生の作品でありながら、見た目の個性は両極端です。


 ぼくは、何ごとに付け「中間派」なのですが、「どっちの横綱が好きか、はっきりして!」と言われると、まあ、今は、『4番』なのです。


 それは、やはり癒し効果の高さによるもので、あります。


 この、頭からほんわりと包み込まれるような心地よさ。


 けっして怒鳴ったりしない、弥勒菩薩様の様な、穏やかな表情。


 いやあ、いいですなあ!


 なんで、怒れるべー先生に、こんな音楽が書けたのかは不思議です。


 まあ、そこが偉大なるところのひとつなんですが。


 ときに、べー先生のピアノ協奏曲には、一般的には番外の曲が、ふたつあります。


 ひとつは、若書きの作品。


 もうひとつは、ヴァイオリン協奏曲のピアノ編曲版です。


 おおむかし、学友のお家に遊びに行った際、その友人のお父上が「これがいいんだな・・・」と言いながら聞かせてくれたLPが、このピアノ・バージョンでした。


 まあ、知ってはいたのですが、改めて、いいなあ!と思ったものです。


 特にカデンツァの部分が、大きく変わっています。


 で、ヴァイオリン協奏曲の方に、この編曲版のカデンツァを引っ張って来て、使う方もいらっしゃいます。


 バックに、ティンパニが入ってきたりして、とっても、面白いのです。


 しかし、ピアノ版を聞くと、やはり元のヴァイオリン版が恋しくなり、ヴィイオリン版を聞くと、ピアノ版がなつかしくなり・・・


 やましんは、気まぐれなのです。



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