第16話 ニコラ・ベルニエ:「アキュリテ フィデルス」
これも、もう、ふたむかし近く前のお話ですが、たまたま訪れた、ある中古レコード店で、わりとお安く放出されていた、古ーいLPレコードの中に、DG(ドイツ・グラモフォン)の、どうやらフランス盤らしきものがあるのが目につきました。
その、たまたま買ったLPの曲が、この作品だったのです。
これが、また、あまりに美しいので、言葉の意味(ラテン語)はさっぱりと分かりませんが、ぼくのお気に入りとなりました。
このレコードの演奏は、まだ古楽演奏が普通になる以前の、かなり古い録音だと思いますし、声楽の歌い方も、ロマンティックな歌い方で、現在の若い古楽ファンの皆様方には、相当違和感があるものかもしれませんが、それはそれで魅力的だし、フルートのオブリガートが(今手元にLPがないのですが、確かラリューさん)素晴らしく美しくて、感動的でした。
で、ぼくにとっては、とても癒し効果が高くて、それ以来よく聞いております。
手元にある宗教音楽の対訳集にも見当たらないテキストで、ネットで翻訳すると、(まあ仕方がないのですが)あまりに世俗的なというか、ほぼ宇宙人的な対訳になってしまいます。(不謹慎なことですが、おもわず吹き出してしまうような・・・御詳しい方には恐縮でありますが)
ところがこの作品、一種類だけしか見当たらないものの、CDにもなっております。
こちらは古楽器を使った、現代風な(?)りっぱな演奏であります。
LPではフルートが演奏していた部分は、ソロヴァイオリンが、担当しています。これはこれでとても典雅でよいものであります。
目を閉じて聞いておりますと、かちかちに固まったぼくの心を、ほどよい温泉の様に、少しずつ解きほぐしてくれるような感じです。
ニコラ・ベルニエさま(1664~1734)の作品は、国内ではあまりCDもなく、そう目立ちませんが、とても美しいメロディーを書いた方です。
機会があれば、どうぞお聞きください。
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