第9話 M.A.シャルパンティエ:クリスマスのための真夜中のミサ
これもまた、キリスト教徒でも研究家でもないぼくが書くことには、反発を感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、多くの観光客がヨーロッパや中東やアジアの教会や寺院やモスクを訪れ、また逆に日本のお寺や神社に訪問して来られることからも、芸術の鑑賞に、あえて境界を設ける理由はないように思います。
とはいえ、この作品はカトリックのミサ曲ということで、そのテキストは伝統的なものです。
逆に言えば、最初の「キリエ」の部分などは、テキストも単純で、わかり易いものです。(初期キリスト教時代にも、この部分と次の「グローリア」の部分は、異教徒でもミサに参加できた。その後「クレド(信仰告白)」の部分では、異教徒は退室していたようなことを、本で読んだ気がします。)
でも、今日、公開の演奏会で演奏されるときに、クレド以降異教徒は聞かないでください、という事になったと言うお話は聞いたことがありません。
また、あまりに美しい音楽なので、アマチュアの合唱団にも人気がある作品です。
作品全体が、当時の人々が良く知っていたメロディ-に支えられ、しかもそれは、今日、日本人が聞いても、すぐに覚えてしまえるような、シンプルで、美しく、とても感動的なものです。
ということで、ぼくもよく、この作品に癒されてきたものであります。
クリスマスの夜中に(別にそうでなくてよいのですが)、電気を消してじっと聞き入っていますと、なんとも涙がじわっとこみ上げるような気がいたします。
(ただし、それで、ぼくが、より良い人間になれた、というものでは、ありませんが。)
弦の響きとフルートの音・・・なんという美しく神秘的な世界を創り上げてゆくのでしょうか!
そこに入ってくる声楽!
最近は、古楽器による録音が主流ですが、ぼくが好きなのは、もう古い録音になりましたが、ルイ・マルティ-ニさんが指揮した演奏です。
✨🎄✨
新しい録音からすると、いかにも古めかしい・・・と感じる向きもあるかもしれませんが、とても清新で、美しい演奏なのです。
・・・・・・・うつ ✨🎄✨ ✨🎄✨ うつ・・・・・・・・・・・・・・
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