リプレイ:走り屋チームSNK・第九話
解説1:
チーム「SNK」の栄吉は自信のほどを隠してませんが、このバトルはかなり厳しいものになるはずです。
それは、双方の「クルマ」に関する優劣です。
確かに栄吉の持つランク差の優勢は圧倒的な「6」であり、普通なら負ける要素はどこにもありません。
何せ、こちらが「7」以上のカードを出せば、ルール的に負けることはないのですから。
解説2:
ところがです。
ここに「性能優位が3以上あった場合、ラウンドの勝敗にかかわらず、性能で勝る側は出したカードの数値を総合点に加えられる」という圧倒的優勢のルールがのしかかってきます。
つまり、栄吉の「ストーリアX4」では、対戦相手の「セリカGT-FOUR」に「速度」と「馬力」の二項目で圧倒的優勢を達成されてしまうのです。
「下りなら」と呟いた彼の気持ちも、当然のことと言えましょう。
解説3:
ただここで、栄吉のバトルスタイル「マタドール」の効果が生きてきます。
「マタドール」の修得者は、そのラウンドで使用するクルマの性能を選び直すことができます。
これはつまり、相手が圧倒的優勢を得られる「速度」と「馬力」の性能使用を、かなりの率で回避できるということです。
解説4:
テストプレイの当初、「マタドール」は、バトルスタイル「セントーア」と比べられることがよくありました。
性能使用を選べる能力より、すべての性能を+1する「セントーア」のほうが全面的にマシなのではないか、と。
解説5:
ですが、テストプレイが進むうち、場合によっては「セントーア」より「マタドール」のほうが使えるのでは、という結果が現出しました。
具体的に言うと、性能値が330のZZW-30「MR-S」が「セントーア」を用いても性能値が441にしかならず、性能値78③のJZA-80「スープラ」を相手にする際、得られる圧倒的優勢も取られる圧倒的優勢も使用前と変化ありません。
その一方、「マタドール」を用いた場合、「速度」と「馬力」の使用ラウンドを減らし「旋回」使用ラウンドを増やすことで、比較的互角なバトルを展開できることがわかったのです。
解説6:
とはいえ、「ストーリアX4」と「セリカGT-FOUR」とではさすがに格が違いすぎます。
栄吉は、どこまで善戦できるのでしょうか?
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