リプレイ:走り屋チームSNK・第七話

亮平:このは俺のいも──


偏屈:彼女は、こやつ(←亮平)の愛人だ。


栄吉:このロリコンめ。


亮平:おまえらなーッ!


GM:それを聞いて植野が言う。「なんと羨ましい! おまえ、そんな可愛らしいオニャノコとあんなことやこんなことしてんのか!」


偏屈:すでに同棲しておるらしいゆえ、それもまた必然!


亮平:デマを飛ばすな。誤解を解くぞ。


GM:あっさりと解けた。「そうか。では、我々がこのとねんごろに……ではなく、しっぽりと仲良くなっても何も問題はないわけだな。というわけでお嬢さん。ぜひ、我が『スティンガー』のマスコットガールになっていただけませんか?」 「スティンガー」の残りのふたり、「久保くぼ たけし」と「五十嵐いがらし 琢磨たくま」もやってきて、エレノア相手に勧誘を試みてくる。まあ、勧誘とは物の言いようで、なんのこたないナンパの類だ。三人そろって結構しつこい。エレノアのほうも、あしらいかねてる。


亮平:助けに入る。おいッ! おまえらッ! 俺の妹に近寄るな! 嫌がってるだろ!


GM:「スティンガー」曰く、「何を言う。これは自由な男女交流の一環だ。おまえこそ引っ込んでろ」


偏屈:正論だな。


亮平:おまえは黙ってろ。妹は十四才だぞ。おまえらの言う「男女交流」など、まだ早い。青少年育成条例をなんと心得るか。


GM:「JC? フッ、十三才以上なら、法的になんの問題もない」だそうだ。


亮平:こッ……この変態どもめ!


GM:そうこうしているうち、あまりのしつこさにエレノアのほうがブチキレる。「ウザいよ、あなたたち! 日本人だったら知ってるでしょ? 血の繋がらない妹が劣情の赴くまま愛する兄とひとつになるのは、この国に連綿と受け継がれてきた古くからの習わしよ! わたし、ちゃんと知ってるんだから! 自由恋愛どうこう言うなら、わたしの純愛の邪魔しないでよッ!」


偏屈:おまえらいつの間に。


栄吉:やはりか。


亮平:エレノアーッッッ! 


GM:「おッ、おまえ、血は繋がってないとはいえ妹と……なんて破廉恥なッ!」


亮平:誤解を解くぞ!


GM:いや、そのまえに植野が君に挑戦状を叩き付けてきた。「やいSNK! 我々とバトルしろッ! 清純可憐なそのお嬢さんを、おまえのようなケダモノ野郎に任せてはおけん。このバトルに我々が勝ったら、おとなしく彼女から手を引けッ!」


亮平:いや、だから、前提条件が誤解なんだってば。


GM:エレノアがその挑戦を真っ向から受ける。「わかったわ! その勝負、受けてあげる! わたしの愛するお兄ちゃんが、あなたたちみたいな半端者に負けるわけないけどね。もしお兄ちゃんたちが負けたら、あなたたち全員に熱いキッスをプレゼントするわ! それで文句ないでしょッ!」


亮平:エレノアーッッッ!

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