第9話 ある眷属の忠誠

〔しっかし、この強さどうすんの?

自我があるから余計に怖いのだが〕


『ダメですよ?眷属を信じてあげなきゃ。

ヤドク様もそれ以上の力持ってるじゃないですか』


まあ、そうなんですけどね。

うーん、まあいいや。考えても仕方ない。


〔いちご。とりあえず、これだけは守れ。

"無闇にヒトを殺すな。ヒトを守れ。罪人のヒトが居た場合、確たる証拠を押さえて、他のヒトにバレずに徹底的に痛めつけろ"〕


簡単に言うと、「悪者をフルボッコせよ」である。


出発の前にいちごの肌を隠さないと

カードの種族表記が人でもこれでは直ぐにバレる。

〔よしこのまま人里に向かうと何かとやばいから全身鎧を創るから〕




儂特製、特殊合金製の黒を基調とした全身鎧女性型

とこの鎧にあった剣と短剣2つ。

この鎧の右腰にしに一体化されてる鞘、

後ろ腰に短剣の鞘が2つが着いている。

この世界で取れる鉱石で創った特殊合金

背中には儂を入れられる容れ物を作った。

背中から覗ける用の設計したので見落としも問題ない



『少々凝りすぎでは?』

良いの良いの、もともと乗るつもりだったし

さて移動しましょうか。

〔人里まで後どのくらいかな?〕


『このままいけば4日ぐらいですかね』


〔結構かかる…〕


ガシッ


え?何?


いちごが全身鎧を着込んで、儂を背中に装着し、ものすごい速さで森の中を疾走する。


〔速ええええええ…〕


『そこ左です。行き過ぎ!行き過ぎ!』


〔魔物がいたら駆逐するぞ。〕



『‼︎10時の方向のオーク3体発見』


スクナの索敵能力は高い。いちご作る前、ここ周辺のゴブリンをほぼ一掃できました。

オークって豚だっけ?

〔よし向かうぞ。〕



〔豚顔でデブのおっさんが3匹って絵面が辛いな〕

『ですね…生理的に受け付けません』

〔端末のスクナに生理t『セクハラってこと。知ってます?』

〔すいませんでした。〕

思考がただ漏れはこういう弊害があるな。


〔さあ、いちご初戦闘だ。全部、君に任せる。〕


といちごは儂を下ろし剣を鞘から抜いた。


『…あ、これもオーバーキルの予感』

うん、まあ勝負になんないと思うが






〔うん、格が違うね。〕


瞬く間に三匹の首が飛び、ものの5分で生肉処理された3つの塊が出来た

剣だけで骨抜き処理って出来るんだな。


『うん、分かってた』


〔ああ、いちごのカードに入れておいて〕


いちごは儂に肉塊を捧げてきたが丁重に断りさせてもらった。


『オークの肉は食べられますから、ギルドに持っていくと高く売れますよ』

食えるのこコレ。


いやまあ、魔物が動物代わりだとしたら、魔物肉を食っててもおかしくはない。

ここいらの豚を狩って人里で売って路銀増やすか。




て事で、ここ周辺で豚狩りして5日が経った。

いちごのカードは満杯になり人里に向かうと



「おい姉ちゃん。良い体してんな。ふへへ」

「鎧脱いだらもっと凄いんだろうな」

「んだんだ」

「はぁはぁ」

「……ふぅ」

と、あからさまな5人山賊に出会っちまった。

第1異世界人が|山賊〔悪者〕ってちょっとショックだった

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