永遠の白虹~秦国に生きた二人の青年~

作者 結愛みりか

47

16人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!

ホラー分野に登録されていますが、確かにホラー分野でも間違いじゃないけど、歴史・時代・伝奇分野の作品だと思います。
歴史・時代小説ファンにお奨めの作品です。

主人公は范 雎と白起の2人。中国の戦国時代のお話です。
Wikipediaに拠ると、范 雎は秦に仕えた政治家。遠交近攻の外交を展開した事で有名です。白起は武将です。
概ね史実に沿って物語は展開されますが、文官と武官の権力争いには力点を置かず、人間性や生い立ちから2人の関係を語っていきます。

対極的とまでは言いませんが、異なるキャラ設定の2人を主人公に添えると、アムロとシャーが対峙したガンダムみたいで、一般論として面白い物語が展開します。(本作品がガンダムの模倣と言う積りは毛頭ありません)

読み始める事を躊躇する文字数ですが、スマホ小説として行間も頻繁に空けていますし、大して読み疲れはしないと思います。
物語自体に関するコメントは、相当な文字数ですし、私の才能では難しいので、まぁ御自身で確かめてみて下さい。
少なくとも読了後に、中国戦国時代の一時代をイメージ付きで脳裏に刻む効用が有ります。カクヨムの歴史ジャンルを読み漁る読者は基本的に歴史好きでしょうから、損はしません。

★★★ Excellent!!!

まず一言。これは傑作ではないでしょうか。大変素晴らしい物語です。

はじめにお伝えさせて頂くと、学生時代から私は歴史物が苦手で、いかに授業をサボろうかと頭をひねる人間でございました。要は全く歴史に無知なやつだったのですよ。
そんな時、みりか様のこちらの御作に出会い、頁を捲りはじめました……捲りに捲って……ゆ、指が止まらない! なんだこれ、すんごい面白いぞ! というのが率直な感想です。

まずこの壮大な世界観にグイーッと思いっきり引き込まれます。もう抜けられません。お陰様で私は中盤から50話ほど一気読みさせて頂きました。これだけ一気に読んだのに、ちゃあんとストーリーは頭の中にスッと入ってくるんです。これはみりか様の筆力の素晴らしさが故なのだと改めて感じております。

更にキャラクターが本当に魅力的でブレがない。芯がしっかりとしているので、混乱することなく把握することができます。その中でもやはり主人公の二人がもう最高でした。剣を振るう白起のシーンなんて、震えまくりでアドレナリンが出っぱなしです。

そして何と言ってもラストがもう涙なしでは語れません。ハンカチじゃ足りません。バスタオルをご用意くださいませ。この二人をずっと見てきた読者様は絶対にこの余韻の波からしばらくは抜け出せないと思います。それくらいヤバイ。

ここではあまり余計なことを書かず、ぜひ一人でも多くの方に読んで頂きたいと思っています。シンプルで率直な感想を並べましたが、どなたが読んでも必ず満足のいく超大作となっております。
ぜひとも、御一読を。

★★★ Excellent!!!

中国、春秋戦国、二十万を超える文字数。
正直、失礼ですが敷居が高い印象を受けました。

作者様の結愛様は、
のんびり読んで下さい。
温かくして読んで下さい。
そのお言葉に甘えながら、拝読しておりました。

敷居が高いと感じながらも、私が読了出来たのは、
もちろん、結愛様のお言葉もありましたが、

時代背景や、事情があったとして、
白起一人で、どうやって六十万も超える人命を害したのか。
純然たる興味でした。

純粋な少年が、母の言葉。王の言葉。様々な思いの束の先に見いだした、
居場所を守る目的のため、
白起は殺し続け、迷い、決断した結果だったのだと、
最後は、白起の生き様に涙しました。

白起の事ばかりになってしまいましたが、
時代背景、当時の価値観や身分階級、風俗文化も余すことなく書き記され、
登場人物の葛藤、表に出せない思いが、
結愛様の確かな肉付けによって、物語は命を宿しています。

私のように、敷居が高いなんて言っていられない命の言葉が、ヨミ続ける魅力が
『永遠の白虹』にはあります。

命の尊さ、異文化を知る事の大切さ。
ヨム皆様に、是非とも触れて頂きたいです。

結愛様。
素晴らしい魂の結晶を届けて下さって、ありがとうございました。

★★★ Excellent!!!

20万字越えの作品ですが、圧倒的な熱量に引き込まれて、物語の世界に導かれました。
舞台は、古代中国。
戦が耐えない激動の時代に生きた、ふたりの青年が主人公です。
この対照的な主人公達が魅力的です。
片や、素直で変わらない武将の青年。片や、変わってゆく宰相の青年。生き生きと描かれています。

皆様には先入観なく読んで頂きたいので、多くは書きません。
ですが、横山光輝の「三国志」を脱落した私でも熱中した作品です。
自信を持っておすすめします。

★★★ Excellent!!!

古代中国の乱世を舞台に、二人の男の生きざまを描いた作品です。

この作品を読む上での注意点をまずは紹介します。

この作品は、歴史物でありかつ純文学になっているので、それだけで敷居が高く感じるかもしれません。しかし、作品の構成はむしろ万人向けに作られており、かつ、作者さまもタグにとらわれることなく、読者さまの自由に楽しんで構わないと明言されています。私も、時代考証はさっぱりですと伝えたところ、二人の人間ドラマとして読んで構わないとの返答をいただきました。ので、みなさまも、構えることなく手にしていただけたらと思います。

作品の内容ですが、史実をベースに范雎と白起の生まれから成り上がっていく姿を描いてあります。どちらも不遇の幼少期を過ごし、范雎は宰相へ、白起は武将へ成り上がります。

この作品は、成り上がりの過程に、乱世ならではの過酷な現状や、周囲との関係、まさしく宿命といえるような出来事が次から次に出てきます。正直、目を背けたくなる描写もありますし、やるせない感情に支配される場面もあります。しかし、逆に言えば、だからこそ二人の生きる様が際立って見えてくるし、乱世の残酷さもまざまざと伝わってきます。

成り上がった後の二人にも、過酷な試練が待ち受けています。しかし、ただの残酷描写だけではなく、この辺りからは、男たちの生き抜く心情が丁寧に描かれています。生きる為の心の寄り所、地位を巡る疑心暗鬼、戦場における顔には出せない本音など、魅力満載な構成でラストへつなげられています。

ラストは、まさに作者さまから読んでいただいた読者さまへの最大のご褒美が待ち受けています。是非、ラストシーンに胸震わせてください。白起の最後の姿に、本気で泣けました!!

王という存在のもと、乱世を生き抜いた二人の物語、ぜひみなさまも手にしてみてはいかがでしょうか?
書籍の形をしていますの… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

 まだ途中ですので、レビューを書くか悩みました。
ですが、今、感じている驚きを書いておこうと思いましたので。

 「表現・描写が凄い」と評価されてる作品を自分の勉強のためにいくつも読んできました。中には「評価に偽りなし」な作品もありましたが、個人的にはこの作品ほど驚いた作品はありませんでした。
 (もちろん私が読んでいないだけで素晴らしい作品はまだまだあるのでしょうが)

 人物の感情、状況などが豊かに描かれてるだけでなく、とにかくテンポが良いのです。テンポ良く読めるから、頭の中にスゥッと内容も入ってくる。
 豊かでありながらテンポが良い表現力にとにかく脱帽。

 ああ、こういう小説は私にはきっと書けない。
 この作者さんと同じ舞台、カクヨムに自分の作品を投稿するのが恥ずかしいと感じてしまいました。

 第一譚を読み終えたところなので、小説全体への感想は書けませんが、白起と范雎のキャライメージを読者に押しつけがましくなくやんわりと掴ませるのに成功しているところも感心してしまいました。

 完結してる作品なので、結末を心配しなくていいところもありがたいです。

 書籍化されたら必ず購入する作品の個人的に現在筆頭の作品でした。