長い永い夢


「ん……あれ。」


ここは、僕の部屋?

シオンは?お母様…居たはず

不思議に思った後に廊下からドタドタと足音が聞こえてきた


コンコン、ガチャ

部屋のドアがゆっくりと開きその扉の向こうにいたのは

『…ベル姉さん?』

シオンがひょっこりと顔を出してきた

『もう!ご主人様と待ってますって言ったじゃないですかぁ!まさか、、寝てた?』

キッとこちらを睨んでくるシオン


「あ、あはは、えっと、、その…申し訳ない。」

ほっぺをシオンにつねられる

「いだだだ。ご、ごめんってば。いつの間にか目を瞑ってて」


つねるのをやめてくれたシオンは

つねってた僕の頬を撫でながら

『強くやりすぎました、ごめんなさい。さぁ行きましょ?』


くるっとドアの方を向いたシオンから

美味しそうなクッキーの匂いが香る

あぁ…平凡な日常ってこんな感じなんだなそう思いながら立ち上がる


「うん、行こうか。」

シオンは僕の手を握り

冷たいなどと言いながら引っ張る


そっちはいつも温かいと

僕は言い返しながら主の元へと戻った


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