私と雷画伯
私がリビングに入ると。
「いや、だからこれは。」
「違うって絶対!」
「あれだろ?」
「違うんじゃないか?」
と、仲間達がテーブルを取り囲み、
何やら
「何してるんですか?」
気になった私が近づいて
「これ、何だと思う?」
「え?」
手渡された画用紙には、
ハロウィンなんかでよく見かける、
布を
「絵本とかに出て来る、
お化けがどうかしたんですか?」
私がそう言うと、
「・・それは飛んでいる
「
どう見てもそうは見えにくいが、
言われてみれば確かに、
飛んでいる
「
「まだあるぞ。」
そう言って
同じ
鼻のつぶれた
セイスモサウルスらしい。
それダチョウな。
ストローを
毛と
・・モンシロチョウだ。
「
「だろ?」
「でも、どうして気付いたんですか?」
「お絵描き伝言ゲーム」を
始めたらしい。
しかし、
かなり長い時間がかかった上に
気になって全員で
「絵は、幼い頃から苦手でな。
これだけは練習しても、
溜息をつきつつ、
彼は落ち込みながらそう
しかし、
仲間達は
通常と変わらない態度で言った。
「別に気にしなくてもいいんじゃね?」
「誰だって苦手な物はあるしな。」
「絵描きになるってんなら、話は別だけどさ。」
「笑う気も無いしな。」
「まあ、
それでも上手くなりたいってんなら、
その私達の言葉に、
「気が済むまで、練習をしてみよう。」
と、毎日の絵の練習を始めたのである。
それからは1週間に1度、
彼の練習の成果を見る
「これは何が
というちょっとしたクイズが
「
「キュウリだ。」
「
「シマウマだ。」
「これは
「それは
・・成果が出るのは、
もう少し時間がかかるようですが
でも、
この絵を見ていると、
彼が
理解できる。
普通とは違う絵でも、
彼の個性がよく出ていて、
「いい絵だな。」
と私は素直に思ったのでした。
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