私と謎の種
ある日
「これあげる~。」
と、黒い大きな
「何の種ですか?」
見た事の無い種を手に私は
「秘密~。」
と言う。
「土に植えて、
水を毎日上げていれば芽が出るよ~。
どんな花が咲くのか、
育てて確かめてごらん。」
どんな植物が育つのか気になったが、
(
と、彼を信用して庭に植えた。
種を渡してきたのが
まず先に、
その昔、
この2人が渡してきた植物で
大変な騒ぎが起きた事があるのだ。
『オオハナビラン』
というキレイな花だったのだが、
その
『大型の火球を花から打ち出す』
というもので。
彼
打ち返して遊べる
私が相手では、
火の玉を吐く立派な危険物へと変化する。
大
花は
事件は無事に解決。
2人の説教を終えた
「あの2人が植物を持って来た時は、
必ず確認しに来なさい。」
と、
「植えましたけど、
どれくらいで花が咲きますか?」
土で汚れた手を洗いながら、
「4~5日で咲くよ~。」
「
花について、
もう少し
(そんなに早いなら、
そう考えた私は、
花が咲くのを楽しみに待つ事にした。
1日目
小さい
2日目
少し大きくなって、
丸い葉の
3日目
まん丸な
4日目
大きな
この
明日には花が咲くだろう。
そして5日目
朝起きると、
太陽の日差しの
大きな花が咲いていたのだが・・。
「・・。」
朝、
その花をみつけた私は絶句していた。
「あ、咲いたんだね~。」
そんな私の側に、
「うん。
ちゃんと花になってる。」
その声に
思わず呟いた。
「花・・ですよね?」
目に前のそれは、
確かに花の形をしている。
形はしているが。
咲いた花は、
子供の
色もクレヨンで
葉の方も、
育てている間、
やけにこの植物に
その見た目が完全に、
園児がお絵かきで書く花そのものだったからだと、
たった今気が付いた。
「・・キレイな花が咲くと思ってました。」
花の残念な姿に、私は溜息を吐く。
しかし、
「これなら大丈夫だね。」
もう少し、待っててごらん。
「?」
私が、不思議に思った時だった。
キレイな鈴のような音が聞こえてくる。
驚いた私が音の聞こえた方を見ると
「・・!」
それは、
あの花に
その
ステンドグラスの
キレイな鈴のような音を立てている。
側にいた
「あれは、フウリンアゲハ。
夏に飛んでいる
あの花の
とってもキレイだから、
君にも見せてあげようと思ったんだ。
でも、
ただのガラスになって
だから、
花を育てるしか見る方法が無いんだ。
にこにこ笑顔で理由を
私も声を
「
あの
「でしょ~。」
・・そのまま私と彼は、
昼に花が枯れて
スマホに記録されたその
宝物の1つです。
その感動を伝えるべく、
私はその花と
「・・羽根の生えた
「いや。
・・これは、
クローバーを
と、言われた。
・・幼い頃の図工は
『もっとがんばりましょう』
です。
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