真面目な雷さん
とても真面目だ。
武術を重んじているヒトだから、
礼節にはとても厳しい。
私が話している最中に
余りにふざけた言葉を使った時、
「目上の者に対して、
その言葉遣いは間違っている!」
と、正座をさせられて1時間、
年上に対する礼儀について叱られた。
足が
さらに原稿用紙に反省文まで
書かされたあの出来事は、
今もトラウマだ。
まあ、おかげで年上の方からは
「言葉
と
大変感謝している。
そんな彼だが、
別に
余り酷い物でなければ
基本的には
だから
割と馬が合う。
今日も暇だとごねていた
飛び蹴りを避けられた後、
背後に回られ、ジャーマンスープレックスで
沈められたのを見ながらそんな事を考えた。
あ、また溜息ついてる。
「お疲れですね、
「ああ。
昨日、
逃げるのを捕まえて、それを手伝っていた。」
「だからジャーマンに力が入ってたんですね。」
「大変ですね、
その上、私にも色々教えてくれているし。」
本当に、頭が上がりません。
「気にする事は無い。
俺の知識の復習にもなっているからな。」
いえ、私の気がすみません。
「と、いう訳で、
ボーナスを用意しました。
お礼に受け取って下さい。」
と、彼に割りばしが刺さった
トマトを手渡した。
「お前のセンスが解らねぇ!!」
復活した
突っ込まれるが、
私は全く気にしない。
「ナスは解りきってて面白くないです。
なので、野菜繋がりにしました。」
長イモもありますよ。
「だから!センス!!」
頭を抱える
「食べ物で遊ぶな。」
「そこじゃねぇ!!」
間違ってねぇけど!
「すみません。」
「これは
もうするんじゃないぞ。」
「はい。」
「突っ込みが間に合わねぇ・・。」
結局、トマトと長イモは、
その日の夕飯にみんなで食べた。
他の仲間に心配されていたが、
「この野菜はボーナスに
と彼が語り、色々
「お疲れさん。
食って、元気出せよ。」
「天然2人は、荷が重かったよな。」
「この野菜は、天然物なのか。」
嬉しそうに私にお礼を言う
みんなは溜息をついた。
「
良かったです。」
今日もご飯が美味い。
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