明日を迎え撃つごはん、いかがですか?

作者 ありま ちひろ

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★★★ Excellent!!!

 忙しすぎる仕事に踏んだり蹴ったりのプライベート。働いていれば、誰でもそんな状況に陥ることがあります。お昼をろくに食べる間もなく、ノンストップで働いて、周囲からはどつかれまくって、夜遅くなってから職場を出て、いつもならコンビニでおにぎりと野菜ジュースでも買って家に帰る……。その昔、働き始めて数年目の私も、そんな生活をしていました。

 このお話の主人公は、たまたま自宅の最寄駅を乗り過ごし、見知らぬ駅で見知らぬ料理屋に入ります。ちょっと不思議なお店の詳細は語られません。そこで出される料理を主人公と一緒に味わいながら、読み手は「生きていくために必要なもの」に気付かされます。それはきっと、美味しいごはんと、ごはんを美味しいと思う心。
 そういえば、当時の私にはそのどちらもない時期が長かったなあ、と思うにつけ、今、この作品の主人公と同じような心境にある方々にはぜひ、この物語を読んで美味しいご飯にほっとする時間を作っていただきたい、と切に願うところです。

★★★ Excellent!!!

人は、多少食べなくても生きていける。
況してやコンビニやファーストフードや栄養補助食品が充実する昨今、一日二食、内一食がコンビニ弁当の食生活でも体は動くし死にはしない。
でも、心への栄養は期待できない。

毎日同じようなルーティングワークの中にも波があり、何をやっても上手くいかなくて踏んだり蹴ったりな想いをする日もある。
強張った顔で仕事をして、強張った心を何とか繋ぎ止めて、強張った頭で眠る。
そんな心が磨り減ったときに誰かが自分のことを考えて作ってくれた温かなご飯というのは、体だけでなく心にも沁みて強張りを緩めてくれる。
泣いて、食べて、しっかり眠る。そうするとほら、新しい一日を迎え撃とうと思える力が腹の底で小さく光る。
本当に『美味しいご飯』というのはそういう力を引き出してくれる、心にも栄養が行き届くご飯だと思います。
そんな素敵な、まさにその店名の通りのお店のお話です。

★★★ Excellent!!!

日々の仕事に忙殺されるOLが、うっかり寝過ごして辿り着いてしまった駅で見つけた、不思議で不真面目な定食屋さんとのお話です。

忙しい。とにかく忙しい。捌いても捌いても仕事やもめ事ややりたい事が押し寄せてくる。ご飯を食べる時間さえ危うい。そんな時期ってありますよね。

でも、ご飯。ご飯なんです。人はご飯から逃れられないのです。
そして、ご飯の力を信じるこの店主さん、信頼できます。

ちょっと一息入れたい方、ぜひ立ち寄って、すてきなご飯と出会ってみませんか?