図書館カフェでスモーブローを君といっしょに食べたかった

作者 美木間

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★★★ Excellent!!!

スモーブロー。恥ずかしながら知らなかった。北欧由来のオープンサンドイッチ、なのだそうだ。

本作では、これからさらに流行っていきそうなこのメニューを基軸に、恋人二人のやり取りが繰り広げられる。
栄養学を専攻し、将来カフェを開きたいと思っている主人公 露美は、新味あるメニューに興味しんしん。だが、彼氏の方は……。

食事の好みや作法って、個人の生まれ育った環境や関心に強く影響される。だから仲の良い恋人同士であっても、いや、それゆえに、身体に染み込んだ食事へのスタイルの差異が、二人の関係に微妙な溝を生むことがあるだろう。
スモーブローという新鋭のメニューに対して、二人はどう感じ、どう振る舞うのか。短い小説だけれども、この辺りの雰囲気が叮嚀に、かつ緊張感を持って描かれるところが面白い。

日本には歴史上色んな国からその国の料理がやってきた。日本人に合うようアレンジが加えらることもある。このスモーブローはどうだろうか? もしかしたら、作中で描かれる二人の様な関係性が、新しいスモーブローを作っていくのかも。そんなことも想像させられる。

味を想像しながら楽しく読めます。ごちそうさまでした。

★★★ Excellent!!!

図書館内に併設された、北欧風のメニューが売りのブック・カフェへと出かけた彼女と彼氏のおしゃれで美味しいお話です。

ぜひぜひ写真を添えて見たい!と思わせるようなおしゃれでカラフルなメニューが満載で、読んでいるだけで楽しくなってきます。

北欧風のカフェメニューに夢中過ぎる彼女と、全然興味ないんだけど付き合ってくれる彼氏のやり取りにもほっこりします。

美味しいお話、ごちそうさまでした。

★★★ Excellent!!!

 読んでいくうちに、北欧のオープンサンドスモーブローが食べたくなりました。
 耳慣れない食べ物だったので、調べてみましたら、お皿の上のアートのようにカラフルで、フレッシュハーブがさわやかそうで、見ているだけで気分が上がりました!
 ビタミンカラーのデトックスウォーターも、飲めばすっきり元気になれそうです。
 大阪のレトロ建築が楽しめるリバーサイドを訪れる機会がありましたら、ぜひ、この図書館カフェを訪れてみたいです。

★★★ Excellent!!!

公会堂、図書館、市役所。
作中に出てくるレトロで美しい近代建築物が建ち並ぶその小さな島は、以前の私の行動範囲のど真ん中でした。
神殿のように荘厳な佇まいの図書館やオレンジの壁と翡翠の屋根を見上げながら歩き、バラ園で濃密な香りに酔わされ、バラが咲く前は造幣局の桜の通り抜けまで足を伸ばす。
忘れかけていたそんな毎日が、ぶわっ、と目に鼻にと蘇りました。

出てくるお料理もお洒落で美味しそうで。
相手の好みを知りたいというのは勿論、自分を理解して欲しいのも、自分と同じ想いを共有して欲しいのも、好きで大切な相手だからこそ。
つい押し付けてしまって俯いた苦い想い出まで思い出して、嬉しいやら気恥ずかしいやら少し寂しいやらと、個人的に色々とキュンやムズやと忙しいお話でした。
丁度季節もバラの頃合い。
久しぶりにあの美しく小さな島に散策に行きたくなりました。