かすみ燃ゆ

作者 坂水

上昇気流に乗れば、第二の鬼滅の刃となりそう。

  • ★★★ Excellent!!!

時代小説の装いを被りながら、その実はファンタジー物。更には推理小説に通底した作品です。
都市部は文明開花の恩恵に浴しながら、地方は江戸時代のままと言う時代。舞台は山奥の秘境。今流行りの鬼滅と似たイメージで構わないと思います。
秘境から殆ど出ないのですが、縦横無尽に動き回る主人公が物語に奥行を与え、鬼滅の世界観に負けてません。
鬼滅は兄妹が主人公ですが、本作品は恋人の男女。一風変わった点は、欲情すると体が光るキャラ設定。「欲情」と書くと身も蓋もありませんが、二十歳前後の主人公達は現代日本の同世代よりも大人です。虐げられた境遇に鍛えられたんですねぇ。逆境を克服する物語でもある。
因習に囚われる村人達と、それに抗う主人公。三重四重に(実際はもっと)ドンデン返しが用意され、先読みは不可能。終盤にキーパーソンを登場させる念の入れよう。
しかも、主軸が「古よりの呪い」の謎解きとあっては面白くないわけがありません。どうぞ、一読を!

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

その他のおすすめレビュー

時織拓未さんの他のおすすめレビュー 576