かすみ燃ゆ

作者 坂水

恋とは愛とは一人ではできないはずなのに、何故こんなにも孤独なんだろう?

  • ★★★ Excellent!!!

本作は、古い日本の村落を思わせる「安是の里」を舞台にした愛憎劇です。安是の女は恋焦がれるとその身から光を放つ。さながら蛍のように。自らの意思とは関係なく、光ってしまう女たちの暮らす里ゆえに起きる悲喜劇やいかに。

SFにも似た手触りで架空の村落を作り上げ、その設定であるがゆえに起こる恋愛模様を耽美な言葉で紡いでゆきます。ただそれだけに留まらず、何やら宿怨浅からぬ隣村との因縁も絡んできて物語はいよいよ混沌へと向かいます。

それにしても、主人公の「かすみ」。恋する乙女と言うと聞こえが良いかもしれませんが、とにかくもう、本当に一人なのです。それはもう徹底的に。あれ?恋愛ってこんなにひとりだったかな?と思ってしまうくらいひとりすぎて息が詰まります。

本作はまだ結末を迎えてはいませんが、皆様もぜひ、この恋する乙女と村落のゆくすえを見届けてください。

ぶっちゃけて言うと、こんな話カクヨムのカラーに合うわけねーじゃんバカなのかすみかわいそう早く味方カモンやっぱいいですとか思いますが、一人でも多くの方に読んでほしいお話なのです。そういうのって、ありますよね。それです。さあさあ皆様、ぜひご一読を。

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