グリーンボックス

作者 和田駄々

467

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★★★ Excellent!!!

理屈ではなく、目の前にある事象が全てである…と飲み込ませて物語が進んで行く良質なSF作品。
主人公も読者も、加速度的に事態が展開する流れに必死でついて行く感じは、このジャンルならではの魅力でしょう。
一本の映画を観た様な読後感を味わえます。

グリーンボックスとは何だったのか?
是非、ラストまで読破してその答えを想像してみて下さい。

★★★ Excellent!!!

メインになるのは基本の二人。
主人公とヒロイン。
二人のラブストーリーがメインです。

他にも脇役として、多分5億人くらい?もう少し多いのかな?がエキストラとして死亡します。
でも主人公が彼女の為に素敵な晩餐を用意するのには仕方のない話で。

紆余曲折はあるものの、結べられるべくして結ばれた純愛ラブストーリー。と、付随して世界を少しだけ良くするお話です。

★★★ Excellent!!!

私はこれを読んだ時に「DEATH NOTE」という大人気作品を思い出した。
犯罪のない理想の社会を作るため、デスノートを使って犯罪者を殺していく。
そんな作品となぜ、この「グリーンボックス」という作品が重なったのか?
自分の理想のために人を殺すことが、はたして「悪なのか?」という問いかけが両作品の共通点だ。

本作の主人公である瀬名くんは、ごくごく普通の高校生。
そんな彼に、水も食糧もない極限状態での生活など耐えられるはずがない。
限界の来た瀬名くんは、ついに国を滅ぼす決意をする。自分が生きるために、大量殺人を厭わなくなったのだ。
これを機に、瀬名くんを中心として急速に世界が動き出す。

こうした主人公の機敏、世界情勢の混乱、グリーンボックスの不思議などが丁寧に描かれて話が進んでいく。
そのリアリティには、これが作られた物語だと忘れさせる力があり、ついついスクロールする手が止まらなくなる。
物語も佳境に入って急速に話が進み始めた(現最新29話)。謎が深まったが、タネ明かしと世界の行く末が実に楽しみである。

★★★ Excellent!!!

状況はいたってシンプルです。
主人公は、緑色に塗られた謎の部屋に閉じ込められた高校生。
部屋の中にあるのは、『欲しい物を思い浮かべながら、滅ぼしたい国のボタンを押せ。当たりなら解放』と書かれた世界地図のみ。
そして、主人公は生き延びるために地図のボタンを押すと、本当に国が次々と滅んでいくわけです。

こう説明すると随分と突飛に感じられるかもしれませんが、本作の場合、突飛で終わらせない現実感があるんですよね。

たとえば最初にスマートフォンを取り戻した主人公は、助けを求めて周囲に連絡するのですが、悪戯だと思われて誰も相手にしてくれない。
ところが滅んでいく国の数が増えるにつれて、世間の反応も変わっていき、助けを求めて投稿した動画のコメント欄が炎上したり、「あの国を滅ぼせ」みたいな心無い書き込みが次々されたりとか、そういう世間の反応が本当に生々しくて……。

また、主人公も最初はただ困惑していたのが、罪悪感を抱くようになり、さらにはそれを通り越して開き直ってしまい、軽い理由で国を一つ滅ぼしたりする。
そういった心境の変化も説得力たっぷりに描かれていて、どんなにぶっ飛んだ設定でも書き方次第で説得力を充分に持たせられることを示した、大変面白い作品です。

(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=柿崎 憲)