春から夏に移ろう
あがめたてまつる幼さ
瞳が煌めくのに間違いはなく
かつての声も掻き消えた
セミの夢はとうに廃れた
排他的なクチナシは滑稽だ
折った膝は地面と口付けする
弾け飛んだ拍手の唄
鎖骨が揺蕩うのに思わず凪いだ
確かに私は失った
足をすくわれて落っこちた
それでも破顔は痛かった
爪先が私を向いたから
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