言葉遊び

静けさに哂う蝉

西の空を鈍色に塗る


逞しさの見当違いに

工夫を凝らした傷心少女


手のひらを握り

シリング硬貨を望んだ


堅物らの行進は

多彩に筆を巡らせ


餓死寸前の鬼らは

哭き喚いて手を叩く


いい加減に見飽きたでしょう?

計算尽くめの感嘆符たち


劣等感に呑まれた海と

瞳孔すら劈くカタルシス


愛なんて嫌いで

夏日に埋めたくて


ただ、のっぴきならない

我欲の積み重ね


すでに遅いらしかった

傷と神と罪と罰と灰塵

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る