番外編Ⅴ 夢見る少年

 眠らぬ街とも称される首都ユーシンカだが、夜明けが引き連れた青みがかった空が夜闇の天蓋を打ち消す頃には喧騒は止み、ゴーストタウンにも似た静寂が横たわっていた。しかし、勤勉な者達は日の出と共に目を覚まし、街の彼方此方で一日の始まりを告げる心地良い賑わいが芽生えていく。

 コニー・ブラッケなる少年も朝の訪れと共に目覚めた一人だ。しかし、彼の場合は目覚めるや顔も洗わずに自室に置かれた書机へと直行したが。机上には真っ新な画用紙と色彩豊富な色鉛筆が置かれてあり、何時でも彼が絵描きを行えるよう準備されていた事実が窺える。

 徐に色鉛筆を手にすると、彼は前以て定めていたかのように純白の画用紙キャンパスに筆を走らせた。下書きすら施していないにも拘らず、コニーの筆捌きには一点の迷いや躊躇いも見当たらない。まるで画用紙に描かれる答えを知っているかのようだ。

 室内は子供が一人で就眠するには贅沢なまでに広く、また壁に掛けられた油絵や室内の雰囲気にアクセントを加える意味で置かれた調度品などから、少年がやんごとなき家柄の出身である事が読み取れる。

 そして目覚めてから数時間後、画用紙の中には色鉛筆の特性と利点を最大限に活かした大迫力の世界が描かれていた。繊細な色彩と荒々しいまでの大胆なタッチが織り交ぜられた絵、その圧倒的なスケールの前では多少のミスも霞んでしまうかのように思える。

 やがて絵のチェックを終えるとコニーは重々しい溜息を吐き出した。どんな人間であれど一仕事終えれば喜んだり安堵したりするのが普通なのだが、彼の態度にソレ等の類は一切見当たらなかった。


「これ……どういう意味だろう?」


 疑念に満ちた不可解な面立ち、そして同様の要素を含んだ呟き。傍目から見ると深刻とも取れる真剣な横顔は、窓から差し込んだ太陽の眩い輝きに塗り潰された。



 最も忙しいと言われる正午を過ぎた頃、ランベルトは王宮一階の西側通路を歩いていた。この時間帯では王宮内も静寂な空気で満たされており、聞こえてくるのは小鳥の囀りのような侍女達の足音ぐらいだ。

 彼の左手には吹き抜けの立派な中庭が広がっており、右手には数百mにも及ぶ長い壁画が通路に沿って描かれている。壮大さと緻密さが合わさったルネサンス期に描かれたかのような壁画は、四大国家からドレイク帝国へと至る時代の流れを一通りに表した歴史画である。

 四大国家間で起こった凄惨な戦争から始まり、ディッシュ大陸の崩壊、魔王と四大魔人の降臨、勇者と選ばれし者達の永き旅路、そして魔王討伐という終着点と平和の出発点……と、その時代時代を象徴する出来事が順を追って描かれている。

 暗黒時代を抜けて平和な時代へと移り変わるのに伴い、赤と黒がふんだんに使われた暗い色彩から希望溢れる明るい色彩へと変化していく。そうして平和の次に描かれた時代へ足を運ぼうとしたところで、既に先客が陣取っている事実に気付いた。


「やぁ、コニー」

「ランベルトさん!」


 ランベルトが気さくに呼び掛けながら歩み寄ると、コニーは無防備な笑顔を綻ばせた。貴族や侍女が大部分を占める王宮で子供がいるのは珍しいが、彼と接するランベルトの態度に違和感や訝しい感情は見当たらない。


「この間は凄い活躍だったって聞きましたよ、ランベルトさん」

「はは、活躍を誇張して市民に安心感を齎す……単なるプロパガンダの一種だよ。コニーだって予知夢で国の危機を何度も救っているじゃないか。僕としては其方の方が凄い事だと思うけど?」

「有り難うございます。でも……」と、コニーの表情が少し情けない笑みへと落ち込む。「僕も偉大なる七人の一人して選ばれましたけど、やっぱりランベルトさんみたいに誰かを守る力が羨ましいです」


 コニーも偉大なる七人ドレッドセブンに名を連ねている一人だが、彼が選出されたのは他の六人のような圧倒的な強さや輝かしい武功を持っているからではない。『予知夢』と呼ばれるレアスキルを生まれながらに持ち合わせていたからだ。

 その名の通り予知夢は未来に起こる出来事を夢という形で見通す予測スキルの上位種だ。あやふやで胡散臭い占いや、頭でっかちな専門家が導き出すパーセンテージの可能性とは比べ物にならない的中率を誇り、今や帝国の将来を左右する非常に重要な役割を担っている。

 しかし、完全無欠のスキルかと言えば答えは否だ。彼の見る夢の尽くが予知夢とは限らないし、仮に見たとしても朧げな夢の中で全ての事象を事細かに記憶するのは難しい。また夢で見た未来が何時何処で起こるかまではコニー自身にも分からない。

 そこで彼は脳裏に残った夢の残渣を搔き集め、それを絵にして描き留める事にしたのだ。そうすれば自分の予知夢を他人に分かり易く伝えられるし、何よりも絵から数多の情報を得られる場合もある。

 こうした活躍が認められた結果、歴代最年少という偉業を引っ提げて偉大なる七人に迎え入れられたコニーだが、他の六人と比べて見劣りする自分自身に対して劣等感コンプレックスを覚えずにはいられなかった。


「それよりも――」コニーの劣等感を徒に刺激しないよう、ランベルトはさり気無く話題を摩り替えた。「態々僕を呼び出したってことは……もしかして予知夢を見たのかい?」

「あっ、はい。皆さんに披露する前に、ランベルトさんに見て欲しくって……」


 そう言ってコニーは肩に引っ提げた鞄から朝一に描いた絵を取り出し、ランベルトに手渡した。それを受け取ったランベルトは丸められた絵を慎重に開き、その内容に注意深い眼差しを落とした。


「これは……?」


 そこに描かれていたものを認識した途端、端整な彼の眉が不可解だと言わんばかりに折れ曲がる。嵐に見舞われたかのように荒れ狂う大海原、高潮にも似たうねりを上げる波の合間で燃え盛る複数の軍艦、そして艦隊を一方的に蹂躙する巨大な無人島を彷彿とさせる超大型魔獣。

 まるで絵物語や御伽噺に出てきそうな絵に、ランベルトは戸惑いを通り越して思わず吹き出しそうな衝動に囚われかけた。が、その戸惑いも海面に漂うドレイク帝国の国旗――恐らく艦隊の帆に描かれたものだろう――を発見した途端に戦慄へと切り替わった。


「これは今日描いたものかい?」

「はい、今日の早朝に……」


 それを聞いたランベルトはコニーから視線を外すと、思案するかのような真剣な面持ちで絵と睨み合った。そして絵の中から読み取れる確かな情報を一つずつ抜粋しては並び立てていく。


「海原……つまりコレは洋上で起こる未来と見て間違いないだろう。そしてドレイク帝国の国旗が見受けられる事から、この燃え盛る艦船は帝国艦隊と見做すべきだろうね」

「そして超大型魔獣……ひょっとして特大のビッグバンが発生するのでしょうか?」


 コニーが不安気な面持ちで尋ねるも、ランベルトは即答を避けつつ自分の考えを述べた。


「その可能性もあるけど、この絵だけじゃ判断は難しいね。何せ、この巨大な魔獣がビッグバンで誕生して大海に出たとも取れるし、海の彼方からやって来たとも取れる。でも、僕が思うにコレは後者だと思う」

「どうしてですか?」

「ビッグバンが起こるのは常に内陸地であり、誕生する魔獣も陸地で行動出来る魔獣が殆どだ。一方で絵に描かれた超大型魔獣は恐らく海棲種……つまり、ディッシュ大陸外からやって来たと見做すのが自然だろうね」

「では、そうなると問題なのは……」

「西海側か、それとも東海側か……だね」


 コニーが予知夢で見通した未来は、遅かれ早かれ一年以内で現実のものとなる。その未来に対して万事を備えることは出来るが、未来そのものを回避したり防いだりするのは実質不可能に等しい。

 かと言って、下手な憶測や一方的な解釈で予知夢の内容を解読しようとすれば、待ち受けているのは破滅の未来だ。故にランベルトはコニーが思い描いた予知夢を彼是と深読みせず、可能な限り柔軟且つ多様性に長けた思考で読み取ろうと努めたのだ。だが、それでも流石に限界というものがあるが。


「取り合えず、これに関しては今度の戦略会議に提出した方が良さそうだね。だけど、これを見ても上層部が意見を変えてくれるとは思えないけど……」

「何かあったんですか?」


 心優しい青年の面持ちが優れない事に気付いたコニーは心配そうな声音で尋ね掛けた。少年の思い遣り対しランベルトは言うべきか言わないべきかと暫し逡巡したものの、やがて疲弊気味の溜息を吐いてポツポツと語り始めた。


「実は……午前中に開かれた戦略会議にて、僕達『偉大なる七人』も最前線に駆り出される事が決定したんだよ」


 数時間前まで行われていた戦略会議にて、ドレイク帝国軍はクロス大陸侵攻作戦の継続を正式に決定した。但し、それは綿密な協議を積み重ねた上での決定ではなく、強硬派であり軍事を牛耳る貴族派の独断とも呼べる一方的な裁断に他ならなかったが。

 とは言え、その点に関してはレンチェフが事前に予想していた事もあって、大した驚きや困惑も覚えなかった。しかし、帝国軍の最高司令官にして貴族派の筆頭でもあるゼクト・パルミコフ大将の要求はそれだけに留まらなかった。

 皇帝陛下直属の独立部隊である『偉大なる七人』を帝国軍に編入させる―――これにはさしものランベルトも鼻白んだ。確かに六人が有する戦闘力は極めて強大であり、傍目から見れば魅力的に映るだろう。しかし、そこに問題が存在しない訳でもない。

 皇帝直属の部隊を軍隊に編入させれば軍の指揮系統を始めとする縦横の連携に多大な混乱を招いてしまい、結果的に『偉大なる七人』の存在が部隊運用における最大の障害になりかねない。

 そして彼等が最優先とする任務は帝国本土の専守防衛だ。もしも戦線に赴ている間に国土が未曽有の危機――ビッグバンを始めとする災厄――に見舞われれば、最前線の兵士達は母国を失うという憂き目に遭う恐れがある。そうなってしまえば士気に関わるどころか、戦争の意義すら見失ってしまう。

 そういった諸々の問題点もあって、今日まで続く侵略戦争にランベルト達が投入される事は絶対に無かった。ゼクトの要求によって、その絶対という名の常識が突き崩されるまでは。

 当然ながら軍閥派からは反対の声が上がった。現在進行形で推し進めている侵略戦争に勝利したいという欲求こそあれど、やはり勝利を優先して国土防衛が薄れるという本末転倒は無視しえないようだ。

 だが、軍閥派の指摘に対してゼクトは肥大化した自尊心を象徴するような偉ぶった物言いで告げた。問題ない、それらの問題に関してはヘレナ嬢が解決してくれた――と。

 それを機に人々の視線を一身に集めた妖艶な美女ことヘレナは、上品な響きを纏わせた御淑やかな声色で解決策とやらを説明してくれた。

 彼女の言う解決策とは以下の通りだ。ビッグバンは魔力が溜まり場を形成する事によって発生する事象であり、何かしらの魔法陣を設けて地中の魔力を活用すればビッグバンの発生率を大幅に激減させることが可能というものだ。

 設置すると口で言うのは簡単だが、ビッグバンの莫大な魔力を吸収するには首都面積に匹敵する大規模の魔法陣が必要となる。つまりは帝国内の魔道士を総動員する必要があるのだ。しかし、これさえクリア出来ればビッグバンを抑え込む事が十分に可能だと彼女は断言した。

 そんなヘレナの説明に言い包められたのか、当初は反対意見が相次いでいた軍閥派も沈黙に追い遣られてしまった。タルタロスの甥にあたるガルタロスとアスタロスの兄弟――軍閥派の二大巨頭も彼女の話に興味を持ったのか、逞しい腕を組み合ったまま聞き入っていた。

 最終的にヘレナの提案は満場一致で採決され、それに伴って貴族派が訴えていた要求通り偉大なる七人の軍部編入も可決されたのであった。


「……と、そういう事で僕達も一カ月後から西海戦線に向かう事になるんだ」

「そんな事が……」


 ランベルトの話が終わると、コニーは不安めいた面立ちを浮かべた。帝国本土が安泰で居られ続けたのは、他ならぬ偉大なる七人の活躍によるものである事は周知の事実だ。

 そんな人達が最前線に赴くと聞けば、人々は何を思うだろうか? 誇らしいと思うか、はたまた不安と思うか。少なくとも今の話を聞いたコニーは後者の考えを抱いていた。


「本当に大丈夫なんですか? 皆さんが戦場に赴くことを知ったら、人々は不安に駆られますよ?」

「勿論、全員が全員最前線に行くわけじゃないよ」そう言ってランベルトは宥めるような苦笑を零した。「魔法陣を構築する役目を担ったヘレナと、彼女の護衛を請け負うドライセンが残ってくれるからね」

「……そうですか」


 しかし、ランベルトの説明を受けてもコニーの表情に張り付いた不安の影は払拭されるどころか益々濃密になるばかりだ。流石のランベルトも少年の憂い顔が気掛かりとなり、片眉を傾げながら問い掛けた。


「何か気掛かりな事でも?」

「ランベルトさん。ヘレナさんは……その、大丈夫なのでしょうか?」


 大丈夫という言葉の裏に隠されたニュアンスを汲み取り切れず、ランベルトは注意深く尋ねた。


「その大丈夫とは、どういう意味の……?」

「ええっと、失礼かもしれませんが……ヘレナさんを信用して良いのかどうかが分からないのです」


 てっきり戦力として心許無いのかと思いきや、まさか信頼云々の問題を突き付けられようとは。ランベルトは一瞬面食らったかのように両目を大きく見開かせた。しかし、それはコニーの提示した疑問に驚いたからではなく、ある種の既視感デジャブを覚えたからだ。

 実を言うとランベルト自身もヘレナに対し、コニーと似通った疑問を抱いていた。ヘレナもまた偉大なる七人に名を連ねる強者の一人であるが、彼女が七人の一人として選ばれたのはごく最近――およそ五年前――のことだ。

 しかも、他の面々が確固たる実績を挙げて名を連ねたのに対し、彼女は何の実績も無いままに入隊を果たした異色の存在イレギュラーだ。それ故に彼女の実力どころか素性すら知らないのが実情である。

 唯一知っているのは彼女と一緒に七人の仲間入りを果たしたドライゼンだろうか。しかし、此方も素性・実力ともに謎のベールに覆い隠されている。それどころか分厚い兜に隠された素顔さえも割れていない。 

 果たして、こんな謎に満ちた存在を無警戒で迎え入れても良いものだろうか? そんな疑念がランベルトの心の奥底で燻り続けており、そしてコニーの発言によって改めて彼女に対する不信感を自覚した。

 しかし、ランベルトは自分の本心を口には出さず、代わりにコニーの不安を取り除くような楽観論を述べた。


「大丈夫だよ。確かに彼女の事は余り知らないけど、彼女の腕前に関しては先代のイゴール殿が保証してくれている。それにビッグバンの脅威を防ぐ手立てを考えたのも彼女だ。それだけでも十分じゃないかな?」

「そう……ですね」


 と、納得の言葉を口にするコニーだが、それは心の底からと言うよりも自分に言い聞かすという表現が適切であった。詐欺師みたいに言い包めたつもりなど更々無いが、それでもランベルトの心がモヤモヤとした罪悪感と嫌悪感の霞で覆い込まれるを自覚せずにはいられなかった。

 その後も二人の間で他愛の無い会話が二つ三つほど交わされ、最後は自分が書いた予知夢の絵を軍上層部に手渡してくれと念を押すかのように依頼するコニーの台詞で締め括られた。

 そして一足先にその場を後にする少年を見送り、ランベルトも踵を返そうとして……ふと先程まで眺めていた壁画の続きが目に入って足を止めた。平和な時代の次に描かれていたのは、阿鼻叫喚が聞こえてきそうな地獄絵図であった。

 大地が反旗を翻したかのように倒壊する建物と地盤の決壊に見舞われる北方、無慈悲の溶岩と苛烈極める業火で舐め尽くされる西方、天罰のような怒り狂った大気の渦を叩き付けられる南方、荒々しい津波の暴威に成す術もなく呑み込まれる東方。

 天変地異すらも生易しく思えてしまうような大災害の中心には、禍々しさと悍ましさを併せ持った四匹の龍が鎮座していた。これは平和と発展を遂げつつあった四大国家の息の根を止めたと言われる災厄の化身『四大邪龍』を描いたものだ。

 この事件――事件と言うよりも龍災か?――によって四大国家は事実上壊滅し、生き残った人々は比較的に無事だった中央大陸に移り住んで新たな国を建てる事となる。これがドレイク帝国の前身であるドレイク共和国の始まりだ。

 因みに四大国家を滅ぼした邪龍達が、その後どうなったのかは定かじゃない。破壊に飽きて何処かへ立ち去ったのではと予測する者もいれば、四大国家に存在した勇者達が命と引き換えに封印したのだと御伽噺のように言い聞かせる者も居る。

 どちらにせよ四大邪龍によって国家が滅ぼされたのは事実だ。そして今なお四大邪龍に関する伝説や物語は尽きず、当時の人々の恐怖と絶望が如何に後世へ受け継がれているかが窺える。

 そこでランベルトは改めてコニーから受け取った絵を眺めた。そこに描かれている魔獣は邪龍とは似ても似つかないが、それでも世界最強と謳われている帝国艦隊が一方的に蹂躙されているとなれば嫌でも壁画に描かれた邪龍と結びついてしまう。


「……兎に角、今後どうなるかは上層部次第か」


 そう言ってランベルトは今度こそ踵を返し、奥に広がる暗がりへ溶け込むように姿を消した。



※次回から本編が始まりますが、現時点で続きは未定でございます。一刻も早くスランプから脱せられるよう努力致します(汗)

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