キャスカル

作者 大澤めぐみ

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★★★ Excellent!!!

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航空機について詳しくなくても楽しくのめり込める描写、表現。

それぞれの主人公の視点で綴られる物語はどことなく俯瞰的で興味深くどんどんと読み進めてしまいました。

戦の無情さと、それを受け容れて空に臨む者達の熱量と併せて持っている冷静さを垣間見て唸っていました。

あとがきとおまけを読み終えて
そっか、良かったな。と
じーんとしました。
ありがとうございますっ

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★★★ Excellent!!!

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 最初は「ああー、何時もの姉御の作品だな。少女が乱舞する系の!」とか思ってたんですよね。
 でも違った。
 かの名作エースコンバットに勝るとも劣らない大空浪漫譚だった。
 読み進めていく内に嵌っていくスルメのような味わいが有って、最後の一騎打ちの当たりまで来るともう手を握ってましたよ。
 とびきり自由な世界で、己を表現し合いながら戦う少年と少女の美意識のぶつかり合いみたいな物語でした。
 命をかけている筈なのにとびきり軽くて、だけどそれがしっくりと馴染んでくる精緻な心理描写は一読の価値有りかと思われます。

 貴方はこの話を読んで、きっと泣いてしまう。

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★★★ Excellent!!!

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 この小説を読み終えて最初に思ったのは、「あれ……? 前にどこかで読んだことあるかも」でした。
 なんでかなあと不思議に思って記憶を探ってみると、高校生のころ同じクラスだっためぐみちゃんのことを思い出して。
 あらためてプロフィールを読んでみるとプロの小説家さんで、ものすごくびっくりしたんだけど「もしかすると教室の隅っこでいつも太宰とか読んでためぐみちゃんが夢を叶えたのかなあ……?」と思って久しぶりにチャネリングで話しかけてみると、やっぱりキャスカルを書いたのは私の知ってるめぐみちゃんで、思わず嬉しくなって「わたしも今カクヨムでファンタジー書いてるんだよ」なんて話で盛りあがっちゃいました。
 それはともかく小説の内容に触れると、めぐみちゃんの航空機に対する愛とか、お互い敵同士の男の子と女の子が空のうえで戦いながら通じあうところがとてもドラマチックで、高校の卒業旅行でいっしょにバンジージャンプしたときの経験が活きてるのかなあなんて思いました。
 あのときわたし怖くて泣いちゃったんだけど、めぐみちゃんは「芸人なら泣いたらあかんやろ!」ってなぜか関西弁で叱ってくれて「わたし芸人やないのに……」ってやっぱり関西弁で思ったりしました。

 というわけでキャスカルは正統派のSFでありファンタジーであり、大澤めぐみの新たな境地を切り開いた意欲作なので、みんな読んでみてね。
 あ、そうそう。キャスカルって何語? ってチャネリングしたときにたずねてみたところ、スワヒリ語で『天に召されるときが来た』という意味だって言ってました。
 さすがめぐみちゃん、スワヒリ語が喋れるなんて。どうりでたまになに言ってるのかわからんときがあると思った。
 
 

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★★★ Excellent!!!

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過去作品との比較をしてしまうのならば確かにエッジや切れ味という意味では丸まった感がないこともないのでしょうが、物語性というか心情的な機微というかそこら辺は流石としか言えず。小説として面白いです単純に。十分な読みごたえ。

連邦と公国軍の戦争で例えるなら所謂0080みたいな物凄い不毛で不幸な戦いになるのかと思いきやあとがきの最後の一文ですべてを察した瞬間に両の口角がぐっと上がるのを抑え切れませんでした。

戦闘機乗り達も戦時の最中でも本当の自由を感じる瞬間があったんじゃないかと思ったり。身軽になる描写に強く共感を得ました。

面白いです。
どなたさまも是非に。

★★★ Excellent!!!

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一気に読み終わった。
普段は主人公の一人語りが圧倒的言葉の奔流!って感じな大澤さん。
こういう複数の語り部で交互に物語を紡いでいくのもうまい、うまあじ。
空で生きることしか出来ないならば空で死ぬしかないのかと思いきや、あとがきとおまけでちゃんとハッピーエンドに持っていく力業、お見事の一言に尽きる。

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★★★ Excellent!!!

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とても面白かったです。
『おにぎりスタッバー』と『ひとくいマンイーター』を拝読した後で、
この小説を読んでみた私としては、
この作家さんはどれだけ手札を持っているのだと、
ただただ驚嘆せざるを得ません。
情景描写や、戦闘シーンの描写など、
丁寧に丁寧に描かれています。
読むたびノスタルジックな想いにさせられます。
輝ける青春を切り取ったSF小説の傑作だと思います。

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★★★ Excellent!!!

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ライトノベルが今ほどテンプレ化していなかった時代のジュブナイルてきなSFのようで

設定、小道具……現実の世界や歴史からすぐに想起できる程度に抑えた異世界感

だからこそどちらの飛行機乗りの気持ちもスッとわかる気がして

いつもの大澤テイストとはだいぶ違ったふんいきですが、これはこれでとても心地よい

ざっくり言うと、白いモビルスーツに乗っていたのは可憐な少女で、ザクに乗っていた少年とボーイ・ミーツ・ガールして、局所的な戦術的にはザクが勝ったんだけれど、戦略的というか長い人生という俯瞰で見ればどっちも勝ちみたいなお話

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★★★ Excellent!!!

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主題は、そんなところにあるのではないかと想像する。

SF的世界観の説明や少年心をくすぐるミリタリー要素は程々に、
キャスカルと呼ばれる遺伝子疾患を背負った少女と、国を失った傭兵達のドッグファイトが描かれている本作。
彼らには、ミリタリーものにありがちな熱い信念や目指すべき理想らしきものは見当たらない。皆、ただの駒なのだ。

しかし、それでも彼らは空の上であっさり殺し合い、あっさり死んでいく。それは、あらゆるしがらみに囚われた現代日本人である僕には、ひたすらに心地よく感じられた。

きっと生きるとは、本来そんなに難しくないのではないか。
そう思わせられる美しい作品である。

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★★★ Excellent!!!

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 今まで恋愛青春小説やゴリラパワーな小説を書いてきた作者が一変して、SFジャンルに殴り込みをかけてきた。
 少女の戦闘機乗りと、それに対峙する少年の戦闘機乗りの話。
 この作者の話の特徴としては基本的に少女が軸となって話が進むのだが、キャスカルは今までの作品と全く異なり、自意識過剰な語りや視点が頻繁に切り替わったり、圧倒的な圧力で襲い掛かる文章ではない。
 精緻かつソリッドな文章で読者に淡々と語りかけてくる。それでいて、情緒と切なさにあふれている。
 二人の語り手によって描かれる世界と状況にぐいぐいと引き込まれてしまう。
 
 おすすめです。

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