いけず

作者 氷月あや

それはそれは、きれいなものがたり。

  • ★★★ Excellent!!!

私は、沖田総司を知らない。
無学なもので、といいたいのだけれど、彼をモチーフにした話は何百篇と伝わっているので、無学どころじゃあない。

しかし、この話は、それでも全く問題ない。なぜなら、筆者のきれいで静かな筆致と、物語の美しさと儚さだけで、何度も何度も繰り返し読めるからである。
彼から漂う血の匂いと、それ以上にあたたかな人間臭い匂いが、物語のそこかしこに満ち満ちている。そして、花乃の優しさと。きれいじゃあないはずの身体が、まるで無垢な命を宿しているかのようだ。

それはそれは、とても、きれいな物語でした。
テーマにもマッチ。素晴らしかったです。

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