第693話 シジマゲーム
――――――――――――――竜骨乱れる台座
シジマは前衛のプレイヤーが足りずにここまで自分たちが追い込まれるとは思っておらず・・・この状況を打開するべくシジマは再び信号弾を打ち上げたのだが。
その信号弾は先ほどとは違い、プレイヤーを呼び出すものではなくより厄介なものを呼び出すモブ専用の信号弾らしく・・・台座にいた数人のプレイヤーを踏みつぶして3体の中ボスクラスのモブが現れた。
「前衛の奴らには悪いが・・・勝つことに意味があるわけだから恨まないでくれよ?
俺だってこんな真似はしたくなかったんだが状況が変わっちまったからにはさらに手段を択んでられねぇわけだわ。
そんじゃモブの方々あのドクロの
「grrrrrrrrrrrrr・・・・grrrr!!!!」
「gya・・・・gyagyagyagyagya!!!!」
「・・・・・・・・・・doooooooo」
「そろそろウォーミングアップも終わりと言うところで次のエネミーか。
いや、オモチャと言うべきか??そこのシジマとやらはいつ出るのだ??
まさかワレが瀕死になったところを刺すだけのヌケか??」
「今だに大きく行動しないシジマには何か他の手と言うべきか策があるのは確かだな。
ここまでのプレイヤーとモブを使用した大規模な戦闘は普通はしないだろうし・・・・でもあのハシャだしもう少し俺は見物しておくか。」
ムクロはハシャなら1人でも大丈夫だろうと簡単な回答で済ませ、3体のモブとハシャの戦いを見守る態勢に入るとシジマの指示によって3体のモブは各自の個性あるスキルを展開しハシャに攻撃を仕掛けた。
「grrrrrrrrrrr!!!!!」
「gyagyagya!!!!!!」
「・・・・・・・・・dooooooooooooooo」
「この程度の連携でワレを止められるとでも思うたか??
フゥンッ!!!小ウルサイ犬に白骨化しかけたゾンビワイバーンに巨体な鉄製のゴーレム・・・どれもがヌルい!!ワレの相手には不十分と知れ!!!!」
「チィッ・・・あのキンとかいうやつから強いモブが使役できる信号弾があるからと高値で買ったが全然じゃねぇか!!
いや、よく考えりゃあの3体は相当なもののはず・・・中級層では見当たらないモブだ。
つまり上級層の初級辺りで出会えると加味したとしてもだ・・・それほどまでにあのハシャは強い問う事か。
そりゃプレイヤーキラーとしての名が売れるわけだわな・・・だが、だからこそ狩る相手にとって不足なしだ。
よし後方部隊のお前らは俺が出るタイミングで援護を開始しろ。
あとはこの俺が1人で勝手にやらせてもらう。」
「あぁ・・・わかった・・・言う通りにしよう。」
「ケッ・・・何が1人でだ!!今まで何十人もやられてんのにこんな戦い勝てる訳ねぇだろ!!!
あんなチートみたいなヤツにどうやったって勝てねぇんだ!!どうしてお前にはわかんねぇんだ!?俺は負ける戦いに参加する気はねぇ・・・だから降りるぞ・・・ぐッ・・・カハッ・・・なッ、シジマ・・・お前・・・何で・・・」
戦線離脱しそうになった援護部隊の1人がシジマに背を向けた途端・・・シジマは何の躊躇もなくそのプレイヤーに剣を突き立ててキルをすると。
他に戦線を離脱したい者はいるかと問い・・・いないと確認した所でシジマはモブと戦うハシャの元へと駆け出して行った。
「あの野郎・・・・よくも仲間を簡単に・・・俺たちは付く側を間違えちまったんじゃねぇのか??」
「金には困ってはいたがゲームの中とは言え魂を売る羽目になるとはな・・・だがこれも引き受けた仕事だ・・・俺はやるぞ。」
「私だって・・・お金・・・欲しい。」
「しょうがねぇ・・・アイツの愚行は見逃せるモノじゃないがブツがもらえるまでの辛抱だ・・・我慢してついて行くしかない。」
「シジマは簡単に仲間を切り捨てたが・・・まさかあのプレイヤーたちもシジマ自身のチームメンバーじゃないのはちょっと予想外だな。
あの方法だと
仲間だと思われていたメンバーとシジマは別のグループ形成をしており。
シジマはソロPT編成というところにムクロは妙な違和感を感じながらハシャの方へと向かうシジマに注目していた。
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