第688話 黒い天使アバターの情報

―――――――――――――――プライベートホーム



 ユリハの怒りが収まりムクロと一緒にソファーへ腰かけ話を聞く態勢に入ると同時にレイがお茶を淹れて来たといって並べ。

ユキシロたちもお茶を受け取ってソファーへと座りルミ子はコホンと本題に入ると咳を入れてから伝えたかった本題へと入った。




「やっと落ち着いた所で本題に入ります。

私たちというよりもコレはGM特権に近い方法で情報を集めた結果ですのでユキシロたちとは違うベクトルでの話となります。

ですからまずは現状の把握から致しましょう。

まずこの日本サーバーを指揮し運営するGMこと女神やの一部の国を同様に指揮する女神も海外サーバーへと招かれ監禁状態になっているという事。

それと同時に全世界レベルで発生している謎の黒い天使型アバターの出現。

その天使のようでそうじゃないアバターはレイやマスター方と接触してから次の日あたりに大きく出現するようになり。

マスター方のというべき様な増え方に少々疑問があります。

さらに・・・マスター方がキャンプできゃっきゃうふふしている間に我々は次のアクションを起こすべくして直接黒い天使型アバターの所在と情報を探すための動きに出たのです。

そこから色々と分かった情報によりますと・・・その天使型アバターは女性型しか存在しておらず翼も片翼の捨て駒のようなものが大半でありました。

その数体を狩っている最中に現れた2枚羽のすこし上位種の天使とも接触できたのですが、今度はその天使の顔に仮面のようなモノがしてあり強さも少々強敵でありましたがなんとか狩る事が出来ました。」

「仮面のついたアバター・・・すごく特徴的なアバターだよね。

強敵って言うとどのくらい手強かったのかな??」

「そうだな・・・レイ達の力は結構な所まで育ってるから相当なことが無いと手強いと言わないはずなんだが。

―――――――――ユキシロたちは直接戦ってみてどうだったんだ??」

「ぬぅ~それが・・・ファムの持つランスのような武器を使っていたかと思ったのじゃが・・・いつの間にやら武器の形状が変わったりしてやりにくかったのじゃ。

攻撃中に武器が大剣になるとは想像もできぬのじゃ・・・」

「確かにね・・・次に来ると思って身構えてたら大剣からハンマーみたいになって弾き飛ばされちゃったし・・・守るよりも攻撃に出た方が戦いやすい相手というところかも。」

ファムたちはそれ相応の情報を引き出すために手を抜いていたとしてもそれだけ予想のできない動きをしてくる黒い天使アバターにムクロは少し戦ってみたいという表情をすると。

ユリハやレイたちはその顔を察したのか・・・ムクロに向かってソロで天使を探しに行くことだけはしないでと言うとムクロは苦笑いで返しルミ子に続きを話すように話を変えると続きを話し出した。




「では続きを・・・黒い天使アバターについてです。

武器は以前に戦った黒い天使とは別のものであるのは見た目や形状に質から考えて断言でき、おそらく同種のブラックアクアリーゼを使用したものではなく。

人工的に製造された別個体として考えるのがよいかと思われます。

天使アバターは言葉を話せるモノがいたりいなかったりで会話を試みましたが会話になることなく即座に戦闘となったので言語機能のアリナシというよりもプレイヤーをキルか回収するというのが目的とされているのかモブには反応を見せず。

モブ達も彼女たち?天使たち?には一切攻撃的な面を見せることなく過ぎ去っていることから黒いアバターにはモブとの戦闘や視界から外れ避けるスキルか何かが自身に施されていると考えて間違いないと思われます。」

「モブにも攻撃されない特性があるならどこにでも拠点が作られる可能性があるから・・・よく考えて動かないと天使たちの拠点に入ってしまうってことだね。」

ユリハの言葉にユキシロたちはコクコクと首を傾けて答えると、ルミ子は次に話を切り替え・・・ここからが重要だと言って持ち出した。

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