第642話 ヘッジホッグ戦:終了
―――――――――――――――古代の遺跡後地:ボスフロア
ヘッジホッグによる攻撃に間に合わなかったユリハは両膝をつき地面を叩き付けているとヴァニスのいる方向から声が聞こえ・・・その声に耳を傾けユリハは声を探るようにして問うと、その声の主はヴァニスと見ているはずのレイの声があり。
ヘッジホッグの攻撃が繰り出される瞬間に間に合ったといいつつ剛腕装甲を盾代わりにして身を守っていた。
「そこでへばっていますが・・・ヴァニスは何とか無事のようですね。
立てるのであれば都合がいいのですがどうですか??
それともおんぶにだっこと最後まで手を貸さなければいけませんか?」
「ゴメン・・・今は立てそうにない・・・レイにこうやって助けてもらうのって何度目なんだろ・・・だけど私たちのピンチにはこうやって来てくれるんだから助かるわ・・・」
「あぁ・・・良かった・・・レイちゃんありがとう!!そのまま攻撃を防いでいて!!!
後は私が何とかするから!!!ミストも吹き飛ばされてからまだ気が付かないようだし最後の幕引きは私のこの手で付けるよ!!!
――――――――覚悟しなさい!!!テイヤッ!!!!」
「GIGI・・・・GA・・・GIGIGI・・・・」
ユリハの一撃に勝負ありかと思えたがその攻撃でさえもヘッジホッグは耐え凌ぎ体中にヒビ割れを入れながらもユリハに背の棘で攻撃を仕掛けユリハに万事休すの事態に陥ったのだが。
攻撃が突き刺さる前に一陣の風が吹き・・・気が付くとそこには攻撃を全て切り落としたムクロの姿がそこにあった。
「ユリハ、よくここまで頑張った。
あと少しだ・・・だから最後の最後まで自分の力で戦い抜くんだ。
攻撃の心配はいらない俺とレイで何とか攻撃を全て撃ち落として見せるからさ。」
「ムクロ君・・・うん!!でも大丈夫だよこれで次の攻撃で本当の終わりにするから。
――――――――
「GIGIGIGI・・・・・GYA・・・・・GYASSSSSS・・・・・」
「これだけの攻撃が入ればヘッジホッグも致命傷でしょう。
ですが・・・どういうことか全く砕ける様子がありませんがどうなっているのですか??」
「うッ・・・ユリハ・・・頑張って・・・」
ムクロたちが見守る中ユリハのスキルは間違いなく致命傷と言えるだけの数をヘッジホッグの体に叩き込んでおり。
それは誰がどう見ても終わったと感じさせてはいたがヘッジホッグ自身は未だに目の前でぎこちない動きで動き。
レイの剛腕装甲から手をそっと離しユリハに向かって攻撃をしようとのしのしと歩いて行くと急に空から黒い槍状の武器が飛び出してくるやヘッジホッグを射貫き瞬時に消滅させて空から舞い降りて来ていた。
「・・・・・・・・・・・・・・任務完了・・・排除完了・・・武器回収完了・・・・周囲に異常・・・ナシ・・・」
「なッ・・・アレは天使??えっとそこのあなたは一体だれなの??
このイベントにどうやって入ってきたの・・・・」
「ユリハは少し下がった方がいいかもしれない。
この感じ背中のパーツといい武器の感じといい・・・レイと同じ類の匂いだがどこか違う・・・喋り方というよりも何か決定的に違うものを感じる。」
「さすがご主人様・・・イベントクエスト中に外部からバイパスによって侵入を行うほどのツールと異常性を持つのは我々機械仕掛けの天使の技以外にないでしょう。
そしてこの天使は私たちの基礎外殻を模して造られた改良型のオリジナルとは程遠い命令を聞きその通りに動く殺戮の天使というべきでしょうか?
ある程度の力を感じますが意志や魂といった熱い何かを感じないので命令次第では戦闘も避けられませんが・・・・あなたは私たちを敵と判断しますか?」
レイの言葉に天使?は槍状の武器を手に持ち何かと交信を行っているのかフリーズしたかのようにして動きを止め。
答えが出たのかバイザーが光り・・・レイに槍状の武器を投げつけレイはその槍を弾いたがその動き自体がブラフだったようで天使?はレイに急接近し頬を撫でると武器を回収し背のブースターを使って天を貫きクエストから抜けだした。
「アレは一体・・・それにレイは体に異常とかないか??
何か顔を触られたようだったように見えたけど・・・・」
「いえ、私の体に異常は一切ありません。
それよりもあの天使は間違いなく何者かに指示され動きを仕組まれておりました。
そうでもなければ私に攻撃をしたのにも関わらず頬に触れただけで逃げるようなことをするとは思えませんし。
動きが言われた通りの動きでした。
もしも天使を悪用している者が現れたとなれば私はその利用された天使を排除しなくてはなりません。
それはこの身が天使として生まれた・・・レイヴァテインである私に課せられた天使殺しの使命ですから。」
「だけどまだあの天使が悪い天使だって決まったわけじゃないから今は何とも言えないけど・・・今はユキシロたちをケアする方が先だから助けなくちゃ。
あと・・・ムクロ君にレイちゃん・・・助けに来てくれてありがと。」
ユリハは恥ずかしそうに感謝の言葉を述べると倒れ込んだまま動けないヴァニスや地面に転がったままの2人を助け出しているとボロボロになったミストが何とか意識を取り戻したと頭を振って戻って来ていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます