第637話 ストーンガーゴイル戦:終了

―――――――――――――――古代の遺跡後地



 ダメージを受け距離を取ったガーゴイルは体中から黒々としたオーラを発生させて大きな声で唸りユリハ達もその状況からすぐに集合しガーゴイルの動きからどんなスキルが飛び出してくるか想像がつかずどうするべきかと話し合い。

ガーゴイルの強烈なスキルがやって来るということを想定しバフを入れて待機していると・・・・



「来るぞ!!!ガーゴイルのヤツはとんでもないスキル攻撃を放ったようだ。

それにあんなに大きな攻撃をどうやって対処すれば・・・・」

「ふむぅ・・・巨大な隕石を降らせてきたようじゃの。

このままではこの一帯は瓦礫の中へ消え失せてしまうのじゃがスキルにはスキルで対応というのはどうじゃ??」

「ん~あの大きさの攻撃だと私たちのスキルでどうこうできるかわからないから攻撃が当たらない場所に移動するのも手だよね。

他にあるとしたら・・・・」

「中ボスを先に倒してしまえばいいんじゃないの??

だけどあの大きさの攻撃から考えて逃げたりするよりかは明確じゃないかしら??」

「ヴァニスにしては珍しい攻めの一手だね。

だけど私もヴァニスの言ったその作戦で行きたいかな。

これだけの窮地をくぐり抜けてこそムクロの仲間としての意味があるんだと思うしムクロならきっとコレ以上の事をしたかもしれないしね。」

ファムたちの覚悟の目を見たミストは大きく笑いムクロが見ているのであれば逃げる姿よりも攻めの姿を見せてやろうと腕を掲げるとユリハ達も同じように腕を上げ隕石が徐々に振り落ちようとする中、ミストたちはスキルを発動しているガーゴイルに向かって最後の攻撃を繰り出そうと駆けだしていた。




「グルルル・・・・グギャァァアァァ!!!!」

「あと少しでガーゴイルと接触するけど誰が先に攻撃に出る??」

「それならば私が先手に出よう。

カートリッジも交換済みで準備も万全だ。」

「ミストの後は状況の代わり次第に各自で行動・・・じゃの!!!

じゃったらバンバン攻撃を叩き込み主殿にアタイの良い所をしっかりと見てもらわねばのぅ!!!」

「それは私もだから全部はやらせないからね!!!

それじゃミストに先手を任せて私たちはばらけよっか!!!」

「しょうがないわね・・・私もしょうがなくだけどミストに加勢してあげようかしらね。

これでも私は仲間思いで大切にするってところをアピールしとかないとね!!

だからミストの攻撃が上手くできるようにサポートしたげるわ。

その足に腕・・・まだ傷が痛むんでしょ??」

ユリハ達が散会した後、ヴァニスはミストの隣で前を見きながら口に出すとミストは驚いた顔をして笑い。

細かな事はいわずヴァニスにサポートを任せると言って隣に立たせミストはガーゴイルに一撃を叩き込んだのだが。



「グギャァァァアァァス!!!!」

「チィッ・・・・翼の部分から新しい腕を生やしたか・・・・グッ・・・このままではマズイ・・・」

「だからミストの攻撃の邪魔はさせないって言ったでしょうが!!!!

――――――――――ていやッ!!!!スティーーールスラッシュ!!!!

――――――――ミスト今のうちにやっちゃって!!!それにみんなもね!!」

ヴァニスは翼の位置に生えた腕を華麗に叩き斬ると解放されたミストに続いてユリハやユキシロたちも四方八方から攻撃を仕掛け残り少ない体力を削り取り体力バーを消滅させるとあと少しで着弾しようとしていたスキルが力をなくして落下するも地面へ付く前に消失し中ボス戦は無事に終了しそれと同時にミストは痛みで膝をついていた。




「ミスト、ほら・・・大丈夫??

私たちの中で一番執拗に攻められてたミストが私たちよりも動けるはずがないのに無茶をさせたわね。

だけどミストが無茶をしたおかげで無事に討伐完了よ。」

「ハハ、そうだな・・・私もムクロと同じように多少の無茶をしてみようと痛みを堪えて戦いに出て見たもののヴァニスがいなければ大変だった。

つくづくムクロがどれだけすごいのか身をもって体験したといったところだ。」

「もうミストってば水臭いよ??

あれだけ自信満々に大丈夫って言ったから安心してたけど・・・次からはこんな無茶はしないでね??私・・・あのままヴァニスがサポートに出ていなかったらって思うとすごく心配で心配で・・・・ミストも大切な仲間なんだから痛いときは痛いって言っていいんだからね!!」

ユリハはギュッとミストに抱き着くとミストは体を支えられずユリハに押し倒されながらも震えるユリハの体にそっと手を当て悪かったと呟きつつ傷が痛むというとユリハはサッと離れ安全な場所で最後の戦いに向けての準備を行うこととなった。



「やはり・・・あのストームナイトの矢には見えないダメージ蓄積の類が付与されていたようだ・・・傷が完全に治癒したと思ってはいたがまだ痛みが鈍く伝わるこの感じは治るのだろうか・・・」

「効果によるデバフじゃなかった場合がすごく怖いしエラーか何かもわからないから運営に一応申告しておいた方がいいかもしれないね。」

「ぬぅ・・・見ているだけなのならば傷は目立つモノでもないのじゃ。

治癒しない傷跡というべきか?そのような攻撃ができるモブがいるとなるとそれはそれで面倒じゃの。」

「うん・・・攻撃を全部避けるなんてこと私たちにはできないし・・・それよりもミストの痛みをどうやったら取れるのかな?」

「私たちだけじゃダメそうだったから・・・これ・・・もらってきてあげたわよ。」

一向にミストの痛みが引かずどうしたものかと悩んでいた矢先にヴァニスがテントの中へ戻るとから受け取ってきたといって瓶をミストに手渡した。

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