第619話 因縁の決着とその先・・・
――――――――――――古びた墓標の古戦場
ムクロはハシャの周りにいる影を見てこれも攻撃の手段なのかと睨みを入れるとハシャはマントを脱ぎ棄てムクロに今目の前にいる影はただの外野でありムクロ自身に危害を加えることのないただの観客だと語り。
ただ2人だけの戦いにするのはいささか勿体ないからというハシャからの心遣いだと言うとハシャは骨の大剣を振りかざしムクロに一撃を振り下ろしていた。
「ぐッ・・・前回よりも早くなってるな・・・・こりゃかなり楽しめそうじゃねぇか!!!ハシャッ!!!!フンッ!!!!
ゼリャァアァァァァァァアァァッ!!!!!」
「いいぞ・・・ワレの大の一撃を受け入れられるのはやはりムクロのみ!!!
数々のプレイヤーやケモノや亡霊を相手にしてきたものの受けきられず消えて行く物が半数以上・・・・やはり戦いはこうでなければな!!!!」
ムクロの反撃をハシャは素手で弾き返してから蹴りを叩き込んで吹き飛ばし。
その一撃に間髪を入れずにその場へスペルの重力弾を放ち押しつぶすが、そこにはすでにムクロはおらずハシャの不意を突いて一撃を入れるとハシャはさらにスペルを放ちムクロに追尾弾をプレゼントしていた。
「こんな攻撃で俺を止められると思ってないよな??フンッ!!!ハァァァッ!!!コレで終わりだ!!!」
「そうだともワレの攻撃はスペルのような軽いものではない。
己の実力で上下するこの腕と剣と一撃にのみワレの力が真になるのだ。
さぁこれはどう耐えうる??
―――――――――――|死と苦しみの斬撃カーステッドバーンブレイド!!!!」
ハシャから放たれた黒い衝撃はムクロを飲み込み古戦場の中を縦横無尽に駆けずり回りスキルが消え大きな衝撃があちこちから聞こえる中ムクロは攻撃をしのぎ切りダメージも最小限に抑えてハシャの前に立っていた。
「ハッハッハッハッハ、やはりムクロでなければ相手にならないわけだ。
ワレのこの一撃ですら致命打にならないとなると真に鍛えたワレの一撃で屠る以外になかろうというもの。
下手な小細工をするだけ無駄だった・・・時間を無駄に使うのは愚の骨頂だ。
ならばワレの一撃を再び・・・・・」
「いや、そろそろ俺も反撃しようかなって思ってたところでさ。
―――――――――――
――――――――――――――――シャドークリエイト!!!」
ハシャは再びスキルを使おうとした時、ムクロの影の分身が背後に現れたことによりスキルを中断し攻撃に出るが間に合わず攻撃がヒットし。
さらにムクロ本人の一撃とさらなる影の猛烈な攻撃にハシャは影のみを切り倒すことができたがメインである本体のムクロには傷1つ与えることができず自分自身の体力バーは赤ゲージに差しかかっておりコレ以上長引かせるわけにはいかないと言った状況にハシャは再び笑い声をあげた。
「フフフ、アッハッハッハッハ!!!本当に愉快だ!!!ここまでワレはワレ自身を鍛えに鍛え鍛錬に鍛錬したのにも関わらずワレとムクロにこれだけの力の差がこれ程まであるとはな。
いやだがしかし・・・ワレの好敵手とするのであればやはりこれくらいの力を有していなければつまらないというもの。
だからこそムクロを屠りワレが力を制する!!!そのための壁が高ければ高いほどワレは身を粉にしてでもこの身を鍛錬に鍛錬しよう。
さぁワレのこの一撃をムクロはどうやって耐えうるのか見せてくれ。
―――――――――
「これがハシャの本命スキルか・・・・ぐあぁあぁあぁぁぁぁッ!!!!!」
赤黒い嵐はムクロを飲み込み古戦場にさらなる傷をつけてあちこちに余波をまき散らし先ほどまで曇り空だった天空を突き抜け。
その突き抜けて風穴があいた天からは眩しいほどの光が降り注いでいた。
「ムクロは消し飛んだか・・・・あの一撃にやはりムクロは耐えられ・・・」
「普通なら耐えられてなかっただろうな・・・だが俺もある程度のスキル攻撃に対して知識があってな。
ハシャのスキルは逃げるよりも攻撃をどれだけ早く相殺できるかがカギだった。
だから俺は暴風に呑まれながらも中でスキルを発動し威力を殺して耐え抜いたってわけだが・・・互いに体力は赤ゲージだ。
この一撃で終わりにしようぜ!!!
――――――――――――クイックシフトォッ!!!」
ムクロが生きていたことに驚く間が与えられずハシャとムクロは互いに攻撃を撃ちつけ合うと・・・急所を突いた深さが勝敗の決定的な差となりムクロの勝利となりハシャは地面へ倒れ込んでいた。
「やはりこの程度ではムクロを倒し切るに足らなかったか・・・・まだまだワレも鍛錬が必要らしい。」
「そんなことないさ、ハシャはハシャで強かった。
こうして俺に致命傷を与えていたんだしもっと自分の力を褒めてやってもいいと思うぜ。
それに・・・鍛錬が必要なのは俺の方かもしれないな。
今日まで久しくソロで戦う事はなかったから背にユリハや誰かがいると感じて戦ってたからこんな風にボロボロになったんだ。
俺ももっと鍛錬が必要だ・・・」
そう言ってムクロはハシャの手を掴み立たせると互いに体力が回復しきったところでまた鍛錬の成果が出た際には力を出し合い戦おうという事になりその場で別れムクロもホームへと戻って行くのであった。
そして、ホームに戻るとレイは1人で本を読んでおり・・・ムクロに気が付いたレイは本を閉じムクロを隣へ誘導してからユリハ達が向かったクエストについて語った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます