第605話 ボスモブ:エスカリノカンブリア

―――――――――――――――海底神殿



 ムクロたちが駆け出し総大将と命名したボスモブの元へとやって来ると。

ボスモブは待っていたとばかりに武器を構えムクロたちが少しでも近づけば攻撃をできる態勢になると。

ムクロは状況的にバフがかけられると踏みエリエントとクーリアにバフをかけるよう伝えボスを見たヴァニスたちはかつてないほどに気合を入れていた。



「はいよ、コレで一通りのバフをかけたよ。

んでさ??ヴァニス達はどうしたの??もしかしてビビってる??

わかるよぉ~その気持ち・・・私だってあのモブは強いってわかるもん。

けど今の私たちならきっと勝てるよ。」

「わ、わわわわ私がこの高貴な私がビビっているわけないでしょ!!!

ただちょっとアレよ・・・ボスモブの見た目が以外にもゴツくて少しだけほんの少しだけ怖くなっただけだし・・・だけどこの高貴な私の仲間なら全然問題ないわ!!!

・・・・だっていつもの無茶をするムクロたちがいるのだから私たちはその邪魔をしないように動くだけじゃない。」

「それは違うぞ、以前まではヴァニスは少し力不足と見られていたのかもしれない。

だがムクロが見る私たちへの視線は共に支え合う同士であり頼りにしている目なんだ。

だから私たちはサポートではなく私たち全員がメインなんだ。

自分の弱さは各自持っているだろうがそれはそれとして受け入れて助け合わないとな。」

「でしたらクーリアは相当な数を助けなければいけませんね。

それと何度も言いますが私がもしも危険な状況になったとしても助け・・・・」

「大丈夫だよレイちゃん!!!私たちが絶対にレイちゃんを助けて見せるから!!

だからレイちゃんも私たちが危なくなったら手を貸してくれると嬉しいな・・・なんてね・・・えへへ。」

ユリハの言葉にレイはフッと笑みを浮かべ大剣を掲げると全員は武器を抜きいつでも行動ができる状態になると戦闘開始の合図をムクロに問うた。




「私たちの準備はできたのだけれどムクロはどうなのかしら??

あのボスモブ・・・エスカリノカンブリアはそろそろ限界のようだけれど??」

「そうだな俺もそろそろ戦いたくて我慢の限界だ。

それじゃ俺たち全員の力をアイツにぶつけてやろう!!!

――――――――――――戦闘、開始だ!!!」

「私にどこまでやれるかわからないけど頑張るよムクロ君!!!」

ムクロの叫びと同時にボスモブへ行動を開始した瞬間であった。

ボスモブであるカンブリアは化石で作られた長剣を一閃し斬撃を飛ばして来ていた。

その斬撃は目に見えるものでその一撃は受けきり攻撃を止めることができない程の威力と悟りムクロは身を低くして回避するとユリハ達もムクロと同じように回避したがその中でレイは大剣を持って受ける態勢に入っていた。




「ご主人様、この一撃はあのカンブリアと言う名のモブが我々に与えた時間を模した攻撃だと思われます。

ですから私は回避をせずこの一撃を受けきります。

この攻撃を受け止めることで初めて対等だという事を示します!!!

――――――――――――はぁぁあぁぁぁぁ!!!!!」

「水臭いじゃないかレイ、私もその無茶な役に回らせてもらうとしようかな。

そもそもこの攻撃は1人で受けて大丈夫なモノでもなさそうだ。

だからダメだと言われても力を貸そう。

―――――――――――――それが仲間だというものだ。」

レイとミストはカンブリアの放つ一撃を自身の武器のみで受け・・・その威力は避ける方が正しかったと再確認できるほどで2人は一撃を受けたまま後方へと押し出され何とか攻撃を受けきることに成功していたが・・・・・



「ぐッ・・・・ははは、想定以上の威力で体力が結構減ってしまったな。

――――――――――レイは大丈夫か??」

「は、はい・・・私は体力バーが残る限り前に出ます。

たとえこの剛腕装甲が無くともご主人様が戦っておられるのであれば必ず。

さぁカンブリアの攻撃は受けきりましたのでこれからが本当の正真正銘正々堂々な戦いの始まりにございますご主人様。」

「2人ともすごい気迫だな。

俺たちも負けていられないな・・・・それじゃカンブリアの弱点の体に張り付いてる化石を砕くところから始めよう。」

「うん!!!2人が戻るまでには全部の部位を破壊しておかないとだね!!!」

「それじゃ私もいっくよぉ!!!

――――――――――マジックブラスト!!!からの斬撃!!!」

「アタイの拳を受けても壊れぬか試してやるのじゃ!!!

―――――――――――牙狼拳:撃滅爆砕!!!」

「みんな張り切りすぎだよ!!!

って、そんな私も今はみんなの方に寄ってるかも。

だから私もスキルで行っちゃっていいよね!!!

―――――――――――いっけぇ!!!ブレイクランスⅡ!!!!」

ユリハ達が次々にカンブリアへと攻撃を開始する中、ヴァニスはムクロたちとは違うルートを歩み背後を取り・・・ムクロに言われた通り自分の今だというタイミングで攻撃を叩き込むがその攻撃はカンブリアの大剣によって塞がれていた。



「んな!?私の攻撃を防いだの!?

あれだけスキルを受けて私の攻撃ガードするなんて高貴な私をそれだけ高く評価している事っていいのかしら??

それとも・・・この背後に何か秘密があるのかしら!?

――――――――――と、言いつつも反撃を喰らう前に離脱離脱・・・・」

「ブフォォ・・・・・フォォォォォォ・・・・・」

「このカンブリアには魔法が有効なんだがクーリアのスペルであまり部位に影響がない所からするとされてるな間違いなく弱点であるスペル対策だ。

それとは別に動いていたヴァニスの背後攻撃を剣を使ってまで守った理由を知る事が出来れば戦いを終わらせるカギになるかもしれない・・・・

よし、前と後ろからの挟み撃ちと行こう。」

「それじゃ私は前から突いてみるよ!!!

カンブリア!!私の剣速についてこられるかしら!!!

―――――――――――4連星突きフォースターレイン!!!!」

「ぬぅ・・・アタイの拳がじんじんしておるのじゃ・・・・あの装甲は何十発も殴らねば砕けぬような気が足て来たのじゃ。」

「ランスの特性である程度の貫通効果はあったけど装甲の厚い部分だからあまり効果に期待はできないかも。

攻防を兼ね備えたカンブリア・・・相手にとって不足なしと言ったところだね。」

ヴァニスの動きに対してカンブリアが取った行動が気になったムクロの指示でユリハ達はばらけて攻撃をすることとなりカンブリアの一撃一撃を受け流して背後に移動するとムクロはヴァニスと合流し何があったのかと尋ねた。

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