第566話 サソリとの死闘の末に・・・
―――――――――――――――――氷塊ピラミッド
サソリとスキルを撃ち合いながら戦っているムクロに近づこうとユリハはファムの手に掴まって上空へ舞い上がり。
その間にもムクロが使っていたスキルに限界が現れスキルが止まり。
回避に専念するもサソリの攻撃は今もなお継続しスキルのクールタイムまでムクロがもつかどうかという状況であった。
「ぐぁ・・・・クソッ・・・・このままだとヤツの攻撃を浴びてやられそうだ・・・・どうにかならないのか・・・」
「ムクロ!!!援護射撃で攻撃にスキを作るからその間に逃げて!!!
――――――――――3連バースト!!!」
「アヤカの攻撃のおかげで私も何とか間に合った!!!
さぁ下がお留守になっているぞ!!!セイアッ!!!!」
「ぬぅ・・・アタイもまだまだ終わってないのじゃ!!!
さぁヴァニスも手を貸すのじゃぞ!!!」
「わ、わかってるわよ!!!
高貴な私が来て上げたのだからムクロもしゃんとしてやんなさいよ!!!!
―――――――――――スティールブレイクラッシュ!!!!」
「そんじゃ私たちもムクロッちの援護をするよエリ!!!」
「クーリアに言われなくてもやるわよ。
せいぜい私の足を引っ張らないようにするのよ??」
ミストたちの援護攻撃によってできたスキを利用して距離を取ったムクロはすぐにポーションで時間を無駄にしないように回復させスキルのクールを待っているとミストたちは次々とサソリの攻撃に吹き飛ばされてしまい・・・ムクロにサソリの本体部分が押し迫り攻撃を仕掛ける瞬間・・・・
「ダメでございます、ご主人様に触れてはなりません。
―――――――――ご主人様!!!ここはレイにお任せを。」
「あぁ・・・ちょっとだけ頼んだ。
ちょうどクーリアとエリのスペルも来たようだしな・・・ハァハァ・・・」
「いっくよぉ!!!相手が大きければ大きいほど効果的なスペル!!
―――――――――――ライトニングシャワー!!!!」
「本当にクーリアのスペルは消耗の激しいスペルね。
こういう時は一撃の威力を重視した方がいいわよ?
さぁこのスペルで貴方の邪魔な装甲を取っ払ってあげるわ!!!
―――――――――――ムクロとレイは上手く避けなさい。
――――――――――――ブラッディレインディア!!!!」
「グゴォォォオオォオッ!!!!!」
サソリの本体はレイに腕を掴まれガードに回す余裕が無く。
ハサミと残った腕でガードをしたのだがエリエントの放ったスペルの貫通力が高くサソリのハサミや腕はもちろん見えなかったシールドでさえも軽く突き抜けてはいたがガードしたことによって軌道がずれた為に弱点にはヒットせず致命傷を避けていた。
「エリのあのスペルは何!?
あんなスペル見た事ないんだけど!?」
「アレは最近やっと実戦で使えるようになった固有技だからクーリアが覚えることのできないモノよ。
それにこの技を使うと私はMPの補給とMPを使った攻撃が一定時間使用不可能になる効果制限がかかるの。
だからあまりいいモノでもないスペルなのよ・・・と、言っても想像以上に効果覿面ね。」
「グゴォォォオオォ・・・・・・グガァ・・・・」
「カハッ・・・ご主人様、私は少し無茶をし過ぎたみたいなので少し休憩を・・・・ッ危ないッ!!!がッ・・・・・」
「レイッ!!!!!ゼアァァァッ!!!!
まだ息はあるな・・・・ユキシロ!!!ここにレイを置いておくから救助して手当てを頼む!!!」
「あ、あい了解なのじゃ!!!!」
ユキシロはムクロに言われるがまま転がされてあったレイを急いで救助しミストと共に回復させ始めムクロは最終決戦と言って体力バーが赤になりつつあるサソリに攻撃を仕掛けた。
「コレで決着を付けようぜ!!!!
行くぜ!!!シャドーブレイブダンスッ!!!!!」
「グ、グゴォォオォォォオォ!!!!!」
「ユリハ、行くのなら今がいいよ!!!
だけど着地の際は気を付けて!!!」
「うん、ファムもありがと!!!
それじゃ・・・行って来るね!!!!
―――――――――――ハァアァァアァァァッ!!!!」
ユリハはファム合図で飛び出しサソリの本体に一撃を入れて着地し・・・
そのままムクロのスキルの邪魔にならないよう流れるようなステップで攻撃を相殺しつつも弱点である結晶に攻撃を加え。
サソリの腕が増えムクロとユリハを同時に消そうと走らせるがユリハとムクロの攻撃速度の方が勝っており2人の一撃で結晶は砕かれサソリの体力バーが完全に消滅しブラックアクアリーゼの分離が始まっていた。
「ハァハァ・・・何とかなったけど疲れて動けないな・・・あはは。」
「ムクロ君今はそんなことを言っている場合じゃないよ!!!
早くここから逃げないと私たちも崩壊に巻き込まれちゃうよ!!!」
「ムクロ!!!ユリハ!!!2人とも早く逃げるんだ!!!
サソリの体が妙な崩壊を始めているぞ!!!」
ミストの言葉にムクロは必死に逃げようと力を入れるが一向に立つ気配が無く。
その力の入らないムクロに対しユリハは強行手段とムクロの肩を抱えて歩き出し・・・・崩壊に巻き込まれるか巻き込まれないかのギリギリで飛び出して逃げ切ると。
崩壊した中からボロボロになった男と消滅したサソリの媒体となったNPCたちの魂が浮かび上がっており・・・何も言わず消えるようにして粒となって消滅していた。
「あぁ・・・もうだめ・・・私ももう立てない・・・・」
「ユリハ、助かった・・・ありがとな。
それにみんなもお疲れいい戦いだった・・・・」
「そうね、道中は色々あったけれど勝ったのならそれはそれでって感じね。」
「あぁ~~でも、これって正規のモブじゃないからかアイテムリザルトが何にもないのは辛い・・・・あぁぁぁ~~~もう!!!これだけ頑張ってやったのにレアアイテムがないとかサギじゃん!!!
それにこの遺跡も外部のなんたらって事だと思うしさ。
また口外禁止とかなっちゃうんでしょ??」
「そうよ、よくわかっているじゃない。
遅れたわねムクロ君・・・こっちも色々とリアルでやることがあって遅くなったけれど自分の目で確かめたくて来ちゃったわ。
そこで倒れているのが今回の犯人ね・・・それじゃ彼を連行しログアウトできないように拘束し身柄の拘束までするわよ。
その間ムクロ君たちはゆっくりと休んでいて頂戴。」
連絡が通じたのか戦闘が終わった最後の最後でキャレットが来てくれたおかげで男を取り逃がすこともなく無事に収まり。
ムクロたちはキャレットの言葉通りに休息をとることにし、気が付くと疲れ交じりのホッとした息をこぼしていた――――――――――――
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