第532話 得体の知れない外敵
―――――――――――――――――熱帯雨林フィールド
サマーグリフォンのツガイを倒した後、消滅とアイテムリザルトを確認したクーリアとヴァニスは倒れながら互いによく戦ったと笑い合っていると。
離れた場所から見ていたムクロたちが駆け付け、ヴァニス達によくやったと褒め称えたていた。
「ねぇムクロ、私・・・これで少しは強くなれたかな??どうだと思う?」
「俺からしてみればそれは言いようがない。
ただそうだな・・・自分自身がどう感じたのか・・・自分が強くなったのかどうなのかは俺だけじゃ決められないことだしさ。
ユリハ達にも聞いてみたらどうだ??みんなの表情からわかるんじゃないか。」
「もうムクロ君ってば少し言い過ぎだよ!!
ヴァニスちゃんもクーリアもよく頑張ってたでしょ!!こういう時は何も言わずにぎゅっとして褒めるところだよ!!!本当に2人だけでやっちゃうなんてすごいね!!
私ずっとハラハラしちゃったよ!!」
「うむ、ユリハはスキルを使うたびにあわわと言って目を塞いでおったのじゃ。
ユリハ自身は戦闘中じゃと鬼のように怖い顔をしておるがあのような表情を見てるとユリハも可愛い反応をするのぅと・・・・ぬじゃッ!?」
「これは自業自得ね、ユリハ・・・ほどほどにしておいてよ?
まだまだサマーグリフォンとの戦闘が残ってるのだから。
クーリアもすぐに立ってMPと体力の回復を始めなさい。
それとヴァニスの体力とMPも回復してあげて。
さっきのツガイを倒したからか・・・サマーグリフォンがやって来たわよ。」
「どうやらそのようだな・・・ここは私たちが出るとするか。
ファムとユキシロはそれまで2人の回復が終わる間だけ護衛をしてやって欲しい。
それまでは私たちが戦って時間を稼ごう。」
「ギグエエエェエェェエェェェ!!!!!!」
やっとの思いで戦いにケリがついたと思いきや、サマーグリフォンの群れが空から群れを成して現れ・・・ムクロたちはファムたちにクーリアたちを任せて戦闘に向かうと。
ユキシロは尻尾を撫でながらユリハに謝り・・・守りの態勢に入っていた。
「ひどい目に合ったのじゃ・・・・尻尾が取れてしまうかと思ったのじゃ・・・・――――――――アタイの自慢の尻尾がぁ・・・・」
「えっと、さっきのアレはユキシロが軽率すぎたかな・・・・うん。
ユリハに対して鬼とか言っちゃだめだよ?ユキシロも言われたら嫌でしょ??」
「ストップストップ!!2人とも雑談はいいから前に集中して!!
私たちは回復に専念するからさ?
さっきの戦いで割と消耗しちゃってるからまずはMPの回復をしないとだよ・・・ヴァニスはケガを治癒させてから回復アイテムで体力とMPの回復をして。
あの数はボーナスだから見逃せないんだよね!!!」
「わかってるわよ・・・急いではいるけどこのポーションあんまり美味しくないから飲みづらいのよ。
もっと美味しくならなかったのかしら???高貴な私が口にするがポーションじゃないわよね。
私にはもっと美味しくて高価なアイテムが・・・・コホン、わかってる・・・無駄口をたたかずに呑むからアッチ向いてて・・・・恥ずかしいから。」
そう言ってファムたちを防御姿勢に戻したヴァニスは美味しくないと言うポーションをガブガブと飲み干し・・・体力とMPを回復させ体の傷の治療も完了した所でコンディションの整ったクーリアたちと共にムクロたちの方へと駆け出した。
「ゼアァァァァァァァァァッ!!!!ハァァァァッ!!!!
このサマーグリフォンの数・・・何か別のトリガーでも引いたかもしれないな。
この数と勢いは何かいつもと違う気がする。」
「いつもと違うって・・・どういうこと??テイヤッ!!!
もしかしてボスモブが現れるって言う事かな??」
「そう言う意味じゃないわね。
このサマーグリフォン・・・私たちを狙って攻撃を仕掛けて来てるんじゃない。
何かから逃げて来たかのように怯えて暴れてるだけのように見えるわ。
だけどこのイベントフィールドに他のモブが設置されているなんてどういう事かしら??」
「私たちだけレアモブを引いたとかそう言う流れではないのか??
ん~こういう時にクーリアがいてくれたらわかりやすいんだが・・・・」
「呼んだかい??皆の頼れるマジカルでポップな情報ラビットのこのクーリアちゃんを呼んだかね??」
「回復したと思えばすぐに調子に乗るのはどうかとおもうのじゃッ!!!
――――――――ヌラララッ!!!」
「そうだよ!!!あんまり無茶をしてムクロたちの邪魔をしたら駄目だよ!!!
―――――――――――フレイムランスッ!!!!」
「うわぁ・・・さっきのツガイの倍以上いるじゃないの・・・・
さっきは2体だったから頑張れたけど・・・・コレは・・・」
「数なんて私たちも一緒なんだからお相子でしょ。
それに・・・さっきのヴァニスの戦いは輝いてたわ・・・だから自分に自信をもって私たちと共に戦うわよ。
さっきの輝きをもう一度見せるときよ!!ヴァニス!!!」
アヤカは銃を持ち上げてヴァニスに語ると、ヴァニスは剣を構えてクーリアに続くようにしてサマーグリフォンの元へと駆け出して戦闘を開始し始め。
サマーグリフォンを次々に討伐していくとサマーグリフォンのモノではない謎の攻撃がムクロたちを襲い地面を粉砕していた。
「この攻撃はサマーグリフォンのモノじゃない・・・
あぁそう言うことか・・・アイツが今回の騒動の原因ってワケか。
全員、今まで以上に警戒して行動してくれ。
どうやらアイツは普通のモブじゃないらしい・・・・・」
「アレって・・・モブなの・・・サマーグリフォンでもないあの異様な姿って・・・・人、なの??」
「いや、あれはもはや人ではない・・・人の言葉を話せるような見た目だがわかる。
あれは戦闘しかできないタイプの存在だ。
くッ・・・ヤツめ攻撃を仕掛けて来たぞ!!!逃げるんだ!!!」
「攻撃はムクロを狙ってるのかしら??それともたまたま??
ヴァニスや私たちが狙われるよりか断然いいからここはムクロたちに任せてヴァニス達は戻ってきなさい。」
「グオォォォオォォオォォオ!!!!!!」
黒く変色したと言うべきか、元々はNPCのようなフォルムの存在はムクロに上空から攻撃を仕掛けており。
その攻撃を凌いだと知ると上空から落ちるかのようにして地上へ着地し。
黒い塊を剣状に生成してムクロに攻撃を撃ちつけだした―――――――――
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