第531話 2人のコンビネーションアクセス
―――――――――――――――――熱帯雨林フィールド
あれから2人の戦いが始まり、クーリアはヴァニス共に行動するのではなく。
遠距離と近距離を使い分けた戦術を生かし・・・サマーグリフォンのツガイにダメージを与え。
先にオスの方から始末すると言う事から体力バーが黄色に差し掛かった時点でオスに攻撃を集中すると、ノーマークとなったメスのサマーグリフォンはオスの体力を微量に回復するスペルを唱え・・・互いに互いをサポートし合う戦いとなっており。
見ていたムクロたちもワクワクとした表情で外部から見ていた。
「あの2人も中々のコンビネーションだが。
サマーグリフォンもツガイだけあって息もあっている・・・これは一筋縄にはいかないな。」
「感心してる場合じゃないよムクロ君!!
ヴァニスちゃんは負傷してるのを忘れちゃったの??
いくら回復ポーションを使ったとしても完全な戦いができる訳でもないと思うし・・・いざとなれば私たちが手助けに―――――――」
「それは駄目よ。
これはあの2人の戦いなの・・・あの2人が初めてあの2人が終わらせると言った戦いに私たちが関与するのはあの2人が消えかかる一歩手前くらいじゃないかしら。
それにこの状況になった場合ユリハは助けに来て欲しいと思う??
きっと来て欲しくないと思うわよね?ムクロも・・・ムクロは助けてなんていう言葉は可愛くなくなって言わないけれどそう言うことよ。
無用な手助けはあの2人にとっては不必要な行為なのよ・・・今の場合はね。」
「それにしてもオスのダメージが一定量になればメスが回復を行うのは面倒な行動だな。
メスの動きを封じつつもオスのスキルを発動される前に倒すとなると・・・
クーリアとの息の合ったコンビネーションアクセスが必要だ。
それもヴァニスが弱っている状態でできるかどうか・・・・」
「ぬぅ・・・この場面で手が出せないのはやはりムズかゆいのぅ・・・
アタイたちが行けばすぐにぶっ飛ばしておしまいにできるのじゃが・・・・」
「エリが言ってたでしょ!!私たちはここでじっと見て待ってるの。
それが今の私たちがするべき事なの。
―――――――――本当は戦いたいけど・・・・・今は我慢だよ。」
「ギギオォォォォォォ!!!!」
「ッ!!!回復してすぐにスキルなんて・・・・こんなの対処しようが・・・」
「そんなことないよ!!!私はコレを待ってたんだ!!!ヴァニス!!私がこれからあのオスのサマーグリフォンに氷スペルをぶっつけて落とすから落ちたら一気にトドメを刺せちゃって!!!
―――――――大丈夫・・・・メスの方なら任せといて!!!」
クーリアはヴァニスにスペルによって落ちたサマーグリフォンを叩くように指示すると。
ヴァニスはメスの件に関しても大丈夫と言い張ったクーリアを信じてオスの方に視線を向け・・・スキルが発動される前にクーリアは氷スペルで撃ち落としヴァニスはそこへ目掛けて攻撃を叩き込んだ。
「ギギグエェエェェェェエェェ!!!!」
「メスの事は無視してやっちゃって!!!!このッ!!!行かせないっての!!!
おりゃぁ!!!アイスバニッシュ!!!!
――――――――――ヴァニスが倒すまで私がちゃんと相手したげるから楽しんでってよね!!!」
「今のうちに一気に叩くッ!!!
――――――――――テヤテヤテヤテヤテヤテヤテヤェイッ!!!!!
――――――――――――これでどうだぁあぁぁぁぁッ!!!!!
――――――――――――ブレイブスティールラッシュ!!!!」
「こんな土壇場の戦闘でヴァニスの新たなスキルが開眼したか・・・本当に面白いな。
―――――――あの2人は。」
「うん!!!すごいよ!!!ヴァニスちゃんの連続斬りスキルすごいね!!!
――――――――ムクロ君はアレをどう思う??」
「そうだな、元々使っていたスティール系の攻撃を連続で叩きつけてるわけだからそれなりの威力は見込めるが・・・その後のMP消費と疲労がどうなるかだな。」
「のじゃ??あの攻撃じゃと・・・・勝負ありじゃないのかのぉ??」
「えぇ、オスの方はね―――――――――」
「ヴァニス!!!メスがそっちに向かってるわよ!!!気を付けて!!!」
アヤカの忠告に安心しきっていたヴァニスはメスのサマーグリフォンのタックルをモロに受けて吹き飛んでいた。
「ぐッ・・・・スキルの反動で身動きが取れないなんて・・・・出来立てのスキルでオスは倒せたけど私はここまで・・・・・」
「んな甘くはないよ!!!
―――――――――ちょっとだけ転移スペル発動ッ!!!」
「何よ・・・クーリアも転移スペルが使えるんじゃない。
だけどあんまり範囲が届かないみたいようだけれどヴァニスを助けるには十分な距離稼ぎね。
メスがオスの消滅を確認している間に態勢を整えるのよ。」
「ふぅ・・・さっきのタックルからの追撃がいってたらと思うとヒヤヒヤしたね。
本当に生きがピッタリだよね!!!あの2人。」
「そうだな・・・状況的に頼れるのが2人とかじゃなくて。
自分たちには何ができて何をしてやればベストなのかがよくわかってる。
クーリアも出し惜しみせずに使えるスペルは全部使う気だろうし。
あとはあの・・・赤く目を光らせてるサマーグリフォンのメスをどうにかするかだな。
あれは完全にバーサクがかかってる状態だぞ。」
「ツガイであるオスが消えたことによってメスが怒ったのだろうな。
あの状態のメスは強いことは確かだ。
だが・・・現状だとあの2人も負けてはいない。
だから2人とも一気に叩いてしまうんだ!!!」
ミストたちが語る中、声が聞こえていたかのように回復を済ませたヴァニスとクーリアは互いに駆け出し。
クーリアも近距離からの速攻発動のできるスペルを使うスタイルで前に出ており。
ヴァニスにバフをかけつつもシールドと杖術にスペルで攻撃と動きを駆使して戦い。
メスがスキルを発動しようと体中からどす黒い程のオーラを漂わせて上空へ飛び出すが・・・・クーリアはそれを待っていたかのように羽を撃ち抜きヴァニスとクーリアは落ちたサマーグリフォンに決め技を繰り出てトドメを刺しムクロたちが手を出すことなく2人だけで戦いをやり遂げるのであった――――――――――
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます